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高校編~第一話

卒業式から数日。元クラスメイトたちから聞いた話によると、あの日校長の言葉で、なんとか場は治まり、職員会議が後日開かれることになったらしい。ただ、橋本はこの世の終わりのような顔をしていたという。ざまあみろ。 真新しい制服に袖を通して、家を出る。家を出ると、そこには巽が待っていた。 「…卒業と入学おめでとう。卒業式は大変だったみたいだね、雅樹さんに聞いたよ」 「…あはは…。ありがとう、巽さん」 「送って行くよ、乗って行くといい」 お言葉に甘えて、巽の車に乗せてもらう。元々そんな遠くない学校へは、あっという間に着いてしまう。いつからか当たり前になった、去り際のキスをして校門をくぐる。 この学校には、葵の学校からも何人か入学しているらしいが、特に親しい間柄だった奴らはみんな、違う学校へ進学してしまっているのでよく分からない。 教室へ着いて、適当にクラスメイトと話をする。程なくして担任が来て、学校の説明があった。どうやら、部活には必ず入らなければいけないらしい。面倒なことだ。入るならば剣道部だが、練習に顔を出すつもりはない。 入学式も終わり教室へ戻ると、席の端から順番に自己紹介をしていく。 そこでも、以前同様の自己紹介をしていく。クラス中が一瞬ざわめき立ったが、担任が取り持ってくれたおかげで騒がれることはなかった。そのあと、数人とアドレスを交換したりやなんかして、その日を終える。部活は一週間以内に、入部する部活を決めて入部届けを担任に提出することになっていた。

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