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第7話

渡された物を大切に持って組に帰るまでの車内、これが終わったら帰って燈人の所に行けるかなぁってルンルン気分だった。 「あー···やっと着いた」 「お疲れ様ぁ。これ親父に持って行ってくるね〜」 「おう、頼んだ」 廊下をスキップ混じりで歩く、すれ違う組員がお疲れ様ですと声をかけてくるからお疲れ〜と軽く言って親父の部屋の前までやってきた。ノックをして名前を言うと入れと低い声がした。 「失礼します」 「おう、お帰り。」 「これ、預かってきました〜」 「ありがとな。中尾は?」 「運転疲れたみたいです」 「そうか。」 申し訳なさそうに眉をハの字にした親父に大丈夫ですよ、と言い。 「昨日は遅くまでやってくれてたからな。今日はもう仕事もねえだろ。帰っていいぞ」 「やった、ありがとうございますー!」 礼を言って部屋を出て走って幹部室に戻る。途中で早河とすれ違って「走るな!!」とすごい怒鳴られたけど気にしない気にしない。 幹部室に戻って自分の物を片付けて燈人に電話をかける。 「···終わったのか?」 「うん、終わった」 「迎えに行ってやる、どこだ」 「わーい、ありがと。昨日と同じ所で。」 電話を切ると俺を怪しむ目で見てくるずっと部屋にいたらしいみっちゃん。 「なぁに?」 「何もねえよ」 「俺のことが気になっちゃう〜?」 「············」 「え!?無視!?そこ無視するの!?」 呆れたような目で見られたけど構わない、俺は今から最高に気持ちいいことができるんだもん。 「お先にね〜バイバ〜イ」 組を出て俺は車じゃないからゆっくり指定した約束の場所に向かう。···そしたら、さっきまで何にもなかったのにまた急にドキドキしだした。緊張、するはずないのに。 「早く会いたいなぁ」 まあ、もうすぐで会えるんだけど。

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