13 / 242

第13話

*** 「おい、起きろ」 肩をポンポン叩かれてゆっくり目を開ける、ここは浅羽組の仮眠室、あの後組に帰ってきてここですぐに眠ったんだっけ。 どうやら俺を叩いたのは八田らしい、そこに立っていた。それで?朝から何でそんな不機嫌そうな顔をしてるの。 「おはよぉ」 「起きたならさっさと早河のところいけよ」 「なんで···?」 「お前のこと心配してた、あと命も。」 「みっちゃんが?」 「ああ、昨日お前がキレたって話を中尾から聞いた。それを命も聞いてたみたいでな」 何をそんなに心配してるのかな、俺は全く平気なのに。携帯をぱかっと開ける、時間はもう午前9時。まだまだ寝てたいんだけどなぁ、数時間前まで頑張ってたんだから。 「起きたくない、まだ眠い」 「我儘言ってんな」 「出てってようるさいな」 「···わかった、15分経って幹部室に来なかったらまた来るからな」 「はいはい」 まだ、燈人と関係を切って1日も経ってない、なのに既に堪えてる俺、やってらんない。布団をめくって使ったシーツを剥がして部屋の隅にあるカゴにボンと入れる。ここに入れとけば後で誰かが適当に洗ってくれるから。 「幹部室···行きたくない」 そうして考えた結果。 「若ー!!」 浅羽組の若頭、晴臣さんの所に向かった。

ともだちにシェアしよう!