21 / 242
第21話
「おー、おかえり」
「待たせちゃってすみません」
「いや別に、そんな待ってないし。」
燈人と別れて走って駐車場に行って車の中で座って待ってた2人に謝る。ナチくんは眠たいのか頭をカクカクさせてて可愛いなとクスリ笑った。
「さっきの工場のところに行った方がいいんですか?」
「あー···いや、ナチ送るから···ここまで行ってくれ」
携帯に書かれてある住所、それを見てあそこら辺ね。と頭の中で場所をイメージした。
「了解ですー」
「頼む」
車を発進させて10分くらいするとその場所に来て若にどこに停めたらいいかと聞くと、ここで降りるから近くのコンビニで待ってろって言われて、はーいと軽く返事をした。
「おーいナチ、降りるぞ」
「ん···」
閉じていた目をゆっくり開けたナチくん、若に言われて車を降りて家のある方に2人で向かってる。
「仲良いなぁ」
若を待ってる間、滅多に吸わないタバコを吸いたくなって窓を開けた。
「待たせて悪いな」
「いや、大丈夫です」
若が戻ってきてずっと開けたまんまだった窓を閉める。
「お前タバコ吸ってたっけ?」
「たまに。吸いたくなるから」
「ふぅーん」
興味あるのか、ないのか。さあもう組に帰ろう。八田が怒ってるかも知らないけどあんまり気にしないでおこう。
「じゃ、帰りますねぇ」
「おう」
だって今日の夜の方が怖いし。
燈人に何言われるのかな、もしかして痛いセックスされたりするのかな。それはすごい嫌だなぁ。
なんて思いながら車を発進させた。
ともだちにシェアしよう!