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第24話
暖かいものに包まれてる気がしてゆっくりと目を開けた。ピチャピチャと水音が響く。
「とう、り···?」
「あ、起きたか。寝てていいぞ」
どうやら風呂に入れてくれてるみたいで気持ちがいい。中に入れられたものを掻き出して一緒に湯船に浸かった。腰の違和感が酷くて燈人に座椅子がわりになってもらう。
「はぁ···」
「大丈夫か」
「そう見える?すごい怠い」
「悪かった」
「いいよもう」
燈人に凭れて濡れてる髪をかきあげる。
「あのさ。」
「何?」
「お前の、言った通りだった。」
「···俺、何言ったっけ。」
「俺の特別になるって」
「ああ、あれね。」
そう言えばそれで喧嘩になったんだもんね。クスクス笑うと何で笑うんだよと燈人も笑った。
「で?俺のことが好きになったの?」
「···セフレの中ではな」
「それ特別っていうの?」
「言うだろ」
そうかなぁ、と思いながらまあいいやと後ろを振り返る。
「キスして」
「ん」
ちゅ、と触れるだけのキスをしたあと舌を絡めた。頭がフワフワしてきた頃唇は離れ、上がるかと燈人が俺を支えながら立ち上がる。
「うわ、一人じゃ立てない」
「だから支えてんだろが」
「もうめちゃくちゃだったもんね。そんなに俺を離したくなかったのー?腕縛って目隠しして、目隠し無くなったと思えば射精制限?」
「···悪かったって」
シュンとした燈人。これは今日明日くらい甘えてられるなと心の中で笑う。
「ねえご飯食べたい、お腹すいた」
「···俺飯作れねえ」
「もー、カップラーメンとかでいいよ。ないの?」
「それはある」
バスタオルで体を拭いて服を着せられる。あ、これ燈人の服だ。なんだか燈人の服を着てるのが嬉しくて服を鼻下まで引っ張り上げてスン、と匂いを嗅いだ。
「リビング行くぞ」
「んー、あ、ちょっと一人じゃちゃんと歩けないってば!」
「あ、そうだったな」
一人で先に向こうに行こうとする燈人に文句を言ってペチペチ肩を叩いてやる。
「ねえ、俺以外のセフレと切る気にはならない?」
「···多少は」
ふぅん、じゃあ結構俺のこと見てくれてるんだ?燈人の腕をギュッと掴んで2人で歩く。それがすごく嬉しかった。
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