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第41話

「美香ちゃん」 「真守っ」 「わっ」 抱きついて泣き続ける美香ちゃんにもう大丈夫だよって背中を撫でて落ち着かせる。 「家に帰りな」 「···うん」 「帰り、送るよ」 「ねぇ、一人、怖いの···」 「そうだよねぇ、あんなことあったばっかりだもん」 そう言うと涙に濡れた顔で美香ちゃんが一緒にいてって言い出して、ここで一人にしたら可哀想だなと思って頷いた。 「一緒にいてって···抱いてってことじゃ、ないからね」 「ざーんねん」 まあ、そんな気俺にはさらさら無かったけど。どこ行こっかなぁって考えてこの先に確かホテルあった、とそっちに向かう。 「ホテルでいい?」 「うん」 ああ、燈人に連絡しとかないと。 ちょっと用事が入ったから家を出てるって。 「あたしお風呂入ってきていい?」 「いいよー」 ホテルの部屋に入って早速燈人にメールを入れた。返信は仕事中だからかな、来ないけど仕方ないやーってソファーに寝転がる。美香ちゃんが風呂上がったら俺も入ろ。 そんな呑気なことを考えてた俺とは違って燈人が今、すごく怒ってることなんて俺は知らなかった。

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