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第42話

「じゃあね、新しい、いい男見つけなよー」 「うん、ごめんね。ありがとう」 朝、ホテル前で美香ちゃんと別れてもう燈人は帰って来ちゃってるかなぁって思いながら燈人の家に向かう。 仕事お疲れ様って言ってから俺も仕事に行こう。クワァとあくびをしながら歩いた。 燈人の家について玄関の鍵を開け中に入ると煙が凄い。これ、タバコ? 眉を寄せて廊下を歩きリビングに行くと換気もしないでタバコを吸ってる燈人がいた。 「ちょっと、換気くらいしなよ」 「············」 こっちを見てくれも返事もしてくれない、仕事で何かあったのか?って不思議に思いながら窓を開けようとすると突然立ち上がった燈人が俺の腕を強く掴んだ。 「いった!」 「出てけ」 「はぁ!?ちょっと、何怒ってんのっ!?」 「あの女は何だよ。テメェよく女とヤった後にここに来れたな」 「何の話だよ!」 壁にガッと体を押さえつけられる。鋭い目が俺を見て今にも殴られそうなんだけど。 ってか女とヤった後?俺がいつ女と···? 「ねえ本当何勘違いしてるの?女となんて燈人と会った日からヤってないし···」 「嘘ついてんじゃねえよ、さっきまで会ってたんだろうが」 「さっき···?」 さっきって美香ちゃんのこと?確かに会ってたけど···ていうかなんでそれを知ってるの。 「何で知ってんの?」 「仕事で繁華街彷徨いてたんだよ。そしたらテメェが女連れてホテル入ってくの見えた」 「ああ、なるほどね!あれは違うよ、あの子が···」 「言い訳なんていらねんだよ、さっさと出てけ」 「痛っ、ちょっと、燈人!!」 服の襟を掴まれ引き摺られるように廊下を無理矢理歩かされ家から追い出される。 「二度と来んな」 「ねえ待ってってば!!」 バタンッとうるさくドアが閉められて俺は「は?」と思うしか無かった。 何で話を聞いてくれないの、って凄い腹が立ってきて。 「いいよ!!じゃあもう本当に女のとこ行ってやる!!」 女のところに行く気なんて全くないけど、そう怒鳴って玄関のドアを一度蹴って組に向かった。

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