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第50話
「で?何で話し聞く気になったの?」
「···落ち着いたから」
こっちも見ずにそういった燈人はその後、何も聞こうとしないで怒鳴ったりして悪かったって謝ってきた。まあいいかとそれを許してあげて、今度は俺が勘違いをさせてしまったことに謝る番。
「あの子ね、燈人と会う前まではよく遊んでた子なんだー。けどあの子には彼氏がいて、俺も燈人と会ってから燈人以外とヤる気なかったからあの子とは本当に何もしてない。」
「じゃあなんでこの前···」
「あの子の彼氏が問題でね、暴力ふるってきて我慢できなくて別れようって言ったらしいんだ。そしたら暴れまわって手つけられなくなって、そこで俺に助けてって電話が来たの」
「なんでお前なんだよ」
「それは知らないよ〜。都合のいい奴が俺だったんじゃない?その子にあんまり興味なかったし。···で、その男を止めてあの子とももう二度と会わないって約束をさせたの。それから帰ろっかなーって思ったんだけど、やっぱりそんなことがあったんじゃ一人は怖いと思ったんだよね。で、あの子も一緒にいて欲しいって言うし···。とりあえず近くにホテルあるからそこでいい?でもヤらないよ。って感じ」
話が理解できたの深い溜息を吐いた燈人。嫌な思いしたよね、と「ごめん」と謝れば首を振って「いい」と言われた。
「誤解は解けました?」
「ああ」
「もう怒ってない?」
「···怒ってねえ、けど」
「けど?」
「···疲れた。」
テーブルに伏せて起き上がらなくなった燈人の髪をちょっとだけ撫でて俺も疲れたなぁって息を吐いた。
「なあ」
「んー?」
突然顔を上げた燈人は俺の後頭部を逃げられないようにとガシリ掴んだ。それから軽くこっちに来いと寄せられて立ち上がる。
「んっ、む···っ」
唇が合わさって少し口を開けたら厚い舌が入ってきた。テーブル越しのキス、小刻みに体が震える。久しぶりの温かさに歓喜してるようだ。
「悪かった」
「も、いいよ」
「本当に···あの後女のところに行ったのか···?」
「行くわけないでしょ!?」
「本当かよ」
「本当だよ!溜まりまくってんだから」
何度もキスを繰り返す。それだけで勃ちあがってしまった自分のモノ。我慢できなくなって一度離れてテーブルを越し燈人の目の前に立って自分からキスを強請る。
「キスでこんなんになってんのかよお前」
「ダメ?」
「ダメじゃねえ」
膝でグリっとそこを刺激されて力が抜けそうになる。膝の上に座るように言われてそこに座り唇を何度も合わせた。
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