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第54話

廊下に出て電話をかける。すぐに電話に出た燈人は眠たそうにあくび混じりで何だと聞いてきた。 「今仕事中?」 「寝てた」 「あれ、俺が行く時起きてたのに」 「お前が行くっていうから起きたんだよ」 少し掠れた寝起きの声、可愛いなあって思いながら本題を思い出した。 「あのさ、結構真面目な話なんだけど」 「ん···?」 「うちの幹部の黒沼命、知ってる?」 「あー···顔は知らねえけど」 「あのね、その命···みっちゃんがね、俺と燈人の関係が気になってるみたいで」 「はぁ?···何でだよ」 みっちゃんから聞いた話をしたらはぁと電話の向こうで溜息を吐いている。 「そいつに代われ、それか連れてきてくれ」 「んー、わかった、ちょっとみっちゃんに話してみるよそれからまた電話する」 「ああ、待ってる」 電話を切って幹部室に戻ってチョイチョイってみっちゃんを手招きする。 「何だよ」 「えっと···外で話させて」 お願いーってみっちゃんの服を引っ張って外に連れ出した。

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