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第59話 燈人side

目を開けると一番に入ってくるのが眩しい金色。目を細めてその金色に手を伸ばし指に絡めた。 しばらくそうしていたが飽きて、赤石を抱き寄せる。抱き枕には少しでかいけれどそれが安心する。 だらしない寝顔。 これがいつも俺とシてる時あんなにエロくなるのかと思うとムラムラしてきた。着ている服の襟首が緩くて、赤石の肩が出てる。 そこにキスを落として、寝巻き代わりのTシャツの裾から手を差し込んだ。ボコボコした感触。 こいつも男なのになんでこうにも好きになってしまったんだろうか。 腹筋に触れてから手を下ろす。スウェットと下着をずらさないまま手を差し込んでそこに触れた。弄ってやると眉間にしわを寄せたりたまに熱のこもった吐息を漏らす。ソコも勃ち上がり主張を始めた時に赤石がゆっくり目を開けた。 「ん···っ、ぁ、と、燈人っ!?」 「んー?」 「何してんの···っ、離してっ」 「こんなになってるくせに、何言ってんだよ」 裏筋を強めに押しながら下から上に扱くと腰を浮かせた赤石は俺の服を縋るように掴んだ。 「んっ、···うぅ···イ、きそ···っ」 「イけ」 「っ、ぁ···あぁッ!ンッ!!」 手の中に放たれた白濁。そこも綺麗にしてやろうと下着とスウェットを脱がしてティッシュを取り拭ってやる。 「寝てるのに、ひどい···」 「昨日お前が寝るからできなかっただろ。」 「1日だけじゃん、溜まってるの?」 「お前がそうだと思って。」 体を起こしてグッと伸びをすると後ろから抱き閉めてくる赤石。 「今日は、仕事?···外行くの?」 「外には行かないけど仕事はある」 「そっか···俺も燈人と一緒に家にいたいな」 そんなことを言った赤石。突然首に噛み付かれて「またか」と思う。 「噛むなって言ってるだろ」 「痛くないでしょ?」 「痛くはねえけど」 「いいじゃん、外に出ないなら。俺のものってキスマークも付けたい」 そう言いながらまたガブッと噛んでくる。 甘えてるのかなんなのかわからないから少し困惑。 「好き」 「ああ」 「もっともっと、燈人と一緒にいたい」 大好き、と言ってゆっくり離れていった赤石はベッドに戻って目を閉じようとする。 「起きろよ」 「もうちょっと···」 「10分したら起こすからな」 「うん」 俺は赤石のことを何も知らなくて、赤石だって俺のことを知らない···と思う。だから、今赤石が何を思って俺にその言葉を伝えている、とかその行動を取っている、とかがわからない。 「もっと、知ろうとしないとな···」 でも意外とそれは難しいことだ。

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