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第64話
「はぁ!?見合い!?」
「そうだ」
親父に話があると言われ組に来るとそろそろ結婚しろとか言ってきやがる。
結婚なんてするつもりねえけど···それじゃあ跡取りが···なんて話になるんだよなぁ。と思って適当にふんふん頷いていたら「じゃあ見合いするぞ」って馬鹿じゃねえの。
「俺付き合ってるやつがいる」
「なら今のお前の相手を連れて来い」
それは···顔を顰めると「なんだ、嘘か」って言われた。嘘じゃねえけど···
「ちょっと、考えるよ」
「ああ、早めにな」
親父の部屋を出てはぁ···と溜息を吐く。
部屋の前で待機していた羽島が心配そうに俺を見てくるから大丈夫だと軽く笑った。
廊下を歩きながら考える。俺は真剣に真守と付き合っていて、あいつもきっと真剣でいる。
2人で考えるのもいいが、これは2人だけじゃどうにも解決できないと思って羽島をチラリ見た。
「···羽島」
「はい」
「お前は俺の一番の側近だよな」
「もちろん、そうです」
「俺の話、聞いてくれるか?···でもそれは誰にも話しちゃいけねえって約束できるか?」
「できます!!若の為なら!!」
その言葉を信用して今日の夜、家に来るようにと指示した。うんうんと頷いて「わかりました」と言う。
「待ってるぞ」
「はい!」
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