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第102話
「真守」
「ん···」
「思ってること、溜め込まないで何でも言え。その代わり俺もお前に思ってることは言う」
「嫌いとか、言わないでね」
「それは言わねえし、そもそも思わねえよ。」
燈人にもたれかかって目を閉じると幸せだと心から思えた。
「眠たいのか?」
「ううん、違う···ちょっとだけこのまま」
「ん」
トクントクンって燈人の心臓の音が聞こえる。それがすごく安心できた。
「今日、何する?」
「あー···、何したい?」
「わかんない。」
グリグリ燈人の胸に顔を埋めて好き好きって何度も伝える。
「知ってるよ、てかそれ痛い」
「グリグリ?」
「痛い」
顔を離して燈人にギューって強く抱きつくと背中をポンポン撫でられてフフッと笑ってしまう。
「あ、俺一回家に帰っていい?」
「何で」
「家放ったらかしだし···」
「···なあ、お前もうここに住め」
「それ本気?」
「本気。いいだろ?」
「うん、もちろん」
燈人の首に腕を回し、キスをした。
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