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第120話 R18

「あっ、ア、アッ、ん!」 「おい、そんな締めんなっ」 「ダメ、気持ちぃ···っ、ふ、ぁあ!」 気持ちいいのが止まらない。そのせいで頭もボーッとしてるし、視界だってそんなにクリアじゃない。フィルターがかかったみたいにふわっとしている。 俺に覆い被さる燈人に手を伸ばすと、その手を取られてそのままキスをされる。今日はすごく優しいセックスだ。 苦しくない、心地いい気持ちよさ。それが途切れることはなくてたまらない。 「あ···ぅ、んぁ···燈人ぃ···」 「ん?」 「気持ちぃ、も、ん、んっぅ···好き、好きっ」 そう言うとふっと笑ってまた優しいキスをくれる。 もっともっとと強請るように舌を絡ませて燈人の腰に足を巻きつけた。 「もっと、いっぱい、してっ」 「···あのなぁ」 「や、早く···動いてっ」 そういえばグッグッと奥を突かれたまらず声が出る。 自分の中にある、わけのわからないモヤモヤが無くなって何も考えないで燈人と繋がると幸せだった。 「や、ヤダ、まだ抜かないで」 「あとで辛くなんぞ」 「んん···大丈夫だから···」 抜こうとした燈人を止めて抱きしめる。何度かキスを繰り返してるとグッと中で燈人が動いた。 「ぁ···う、ぁ···」 「抜くぞ」 「や、だってば···あ···あっ、ぅ···」 抜かれたことで出てきた突然の喪失感に寂しくなって涙がポロっと零れた。 「何で泣いてんだよ」 「わかんない」 「足りねえの?」 「ううん···違う、くて···寂しい···」 寂しい?と眉を顰めた燈人は俺の髪を優しく撫でる。 「俺、ここにいるのに?」 「でも、」 「とりあえず風呂入るぞ」 「抱っこ」 腕を燈人に向かい伸ばすとその手をとってゆっくり俺を起こし、そのまま抱き抱えて俺を風呂場に連れて行く。 「寝そう」 「だめだ寝るな」 「ん」 眠気と戦って体も髪も洗い湯船に浸かる。燈人もささっと洗って俺の座椅子になるみたいに後ろに座った。 「もう寂しくなくなったか?」 「ん、大丈夫。でも、たまに、すごく寂しくなる」 「どんな時に」 「わかんない。でも、1人だなぁって思ったりしたら」 そしたら燈人が俺の肩に額をつけて「はぁ」と息を吐く。こんな俺が面倒に思ったのかな?って少し不安になってたら何故か「悪いな」と小さく言葉を零した。 「何が?」 「いやお前が寂しいって思わなくていいような環境を作ってやれねえから」 「ふふっ、何それ。そんなの俺がずっと浅羽にいるか、燈人と一緒に桜樹にいるくらいしかないんじゃない?」 冗談でケラケラ笑うと「それだ!」と急に大声を出した燈人は1人でさっさと風呂を上がって行った。 「え、冗談なんだけど」 あれ、これ、どうなるの。 ていうか、置いて行かないでよ。

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