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第122話

ご飯を食べ終わって燈人の部屋に帰るといつの間にか体に力が入ってたようで、ヘナヘナと座り込んだ。 「大丈夫か?」 「···ちょっと、疲れた」 ヘラリ笑うと俺の横に腰を下ろして肩を抱いてきた燈人にもたれかかる。 「ねえ、いつまでここにいるの···?」 「お前が1人じゃないって理解するまで」 「···そう」 もたれたままボーッとしてると燈人がキスをしてくる。安心して目を閉じてると外から「若ー!」と声が聞こえてきた。 「ちょっと行ってくる。組の中、自由に歩き回っていいから」 「ん、わかった」 部屋から出て行った燈人。俺も少しして部屋から出て親父さんのところに向かう。 「親父さん、赤石です」 「おー、入れ」 親父さんの部屋に入るとヒラヒラと手を振って「どうした?」と優しく微笑んだ。その顔が燈人に似てて俺もふふッと笑った。 「ちょっと···暇になったんで···」 「そうか。···どうだ。ここの奴とは仲良くできそうか?」 「まあ、はい」 まだ雰囲気でしか判断できないからわからないけど。 ふっと笑った親父さんは「ああ、これやる」と立ち上がって部屋にあった棚から何かを出してきた。 「誰ですか、これ」 「燈人だ」 「え!?こんなに可愛いのが!?」 ハッとなって口を手で覆うとケラケラと親父さんが笑った。 「昔はそれだけ可愛かったんだよ。今はああだけどな」 渡されたのは写真だった。 にっこり笑った幼い燈人がこっちに向かってピースをしてる。そのピースも2本指じゃなくてほとんど3本指だけど。 「ふふっ、可愛い」 俺がその写真を見て笑ってると髪をワシャワシャと撫でられる。 「お前はそうやって笑っとけ」 「え···?」 「お前が元気ないようじゃあいつも安心できないみたいだしな。それにお前は笑ってる方がいい」 そう言われると嬉しくなって自然と口角が上がった。

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