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第127話

あいつらが俺を痛め付けるのに飽きた後、そのままトラのところに向かって手当てをしてもらった。 「誰よ!あんたをこんなにしてるやつ!」 「もー、いいから早く診てよ、これ痛いんだって」 トラは怒りながら手を見てくれる。 やっぱり骨が折れてたみたい。それがわかった途端さっきまで怒ってたトラはそれ以上に怒り出して男の部分を丸出しにしてた。 「トラぁ。そういえば今日はユキくんいないの?」 「ああ、そうね。ユキくんは今日はお留守番よ。というか最近はお留守番の方が多いの。」 ユキくんというのはみっちゃんが拾った、昔虐待をされていた子だ。 その子の話をしたらすぐに機嫌が直ったらしい。 ベラベラとユキくんのことを話し出すトラに適当に相槌を打ってるとだんだん眠たくなってくる。 「眠いの?」 「うん」 「ベッド貸してあげるけど、少し寝る?」 「うん」 ベッドに寝転んで目を閉じたらさっきのあのお兄さんのことが気になって仕方なくなった。 わざとお兄さんを煽ってわかったこと、それは俺より付き合いが長いってこと。 そんなのもし敵対する組の者で情報を盗もうとしてるなら当たり前だ。 組に入ってみんなと親しくなって絆ができたところで、やっと情報を盗むことができる。その手順を踏まないで情報を盗むなんてことは難しすぎる。 「トラ」 「なぁに?」 「ちゃんとアラーム鳴らすけど、鳴っても起きなかったら起こして?」 「わかったわ、お休み」 空間を仕切るカーテン越しに会話をして携帯電話アラームをセットしてはぁ、と息を吐いた。

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