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第140話

「真守!どこだ!!」 大っきい声で俺の名前が呼ばれてると気付いたのは、幹部室で資料をホッチキスで留める作業を終えて佐助とボーッとしてる時だった。 「若が呼んでるから行ってこい」 「やだ」 「やだじゃねえよ!俺たちが怒られるわ!」 錦に腕を引っ張られて諦めて立ち上がると大きな音を立てて幹部室のドアが開いた。 「あ、燈人」 「何でここにいるんだ!部屋にいるように言っただろ!」 「だって暇だし。佐助達といた方が楽しいじゃん。」 ねぇ?と目を覚ました佐助に視線を投げるとコクリ小さく頷く。 「お前いつの間にこいつらと仲良くなってんだよ」 「···燈人達が話してる間だよ」 すっごくイライラする。 さっき余所者みたいに扱ってたくせに。 「もう燈人嫌い」 「はぁ!?何だよ急に!」 燈人を幹部室の外に出してバタン、とドアを閉める。 またソファーに座ってイライラするこの気持ちを何かで発散したい。と思った時、羽島くんが大きな声で「お前!」といい俺の肩を叩いた。 「何してるんだよ!」 「何って。怒ってるの」 「若にか?」 「それしかないでしょ」 ここって煙草吸ってもいいのかな。 佐助に煙草を見せるとコクリと頷く。これは良いってことだよね? 灰皿を見つけてそれを手元に移動させ煙草を咥え火をつける。 「あー!!もう!腹たつ!」 「···うるさい」 「あ、ごめん」 佐助にうるさい。と言われ思わず謝る。 佐助とはなんとなくだけど仲良くなれそうだ。 「ねえ佐助、連絡先教えて」 「ん」 携帯を投げてよこした佐助。自分でやれってことか。 面倒臭がりなのだろうか。ここまできたらみっちゃんをも凌ぐほどだな。 「はい、赤石で登録してるから」 「···真守」 「何?」 「違う、真守で登録···」 「ああ、わかった」 登録者名を赤石から真守に変えて佐助に渡すと少し微笑んでそれをとって何故か隣にいるのに電話をかけてきた。 「···何してんの」 「ふふっ」 「············」 何で笑ってるのかわからないけど佐助が楽しいなら、何でもいいや。

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