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第150話
若に事情を話すと、急いで組に帰ってきて、若は動き出す。
動揺してる俺を若は自分の部屋に押し込んで、そんな若は何やら組員に指示を出している。
俺もちゃんと動かないといけないのに頭がハッキリとしない。
「赤石っ!!」
気付けば目の前に親父がいて大きな声で俺の名前を呼んでる。
「はい」
「晴臣から聞いた、テメェのせいじゃねえ。」
「え···っ、と」
「不安なら、今すぐ見つけて助けに行け」
「でも、関係無いって言われたんです」
そう言うと親父はチッと舌打ちをした。
「それでいいのか」
「···よ、くない、です」
「なら動け!じゃなきゃ何も変わんねえ!」
そう言って俺の背中を強く叩いた親父。立ち上がって息を吐くと少し落ち着いた。
「今、晴臣の指示で幹部達は動いてる。俺は桜樹の頭に電話を入れるからお前も晴臣のとこに行け」
「はい」
親父に言われた通りに幹部室に向かう。部屋の前に立つと中からうるさく声が聞こえた。
幹部室に入ると若は俺を見て笑って「大丈夫だ」と小さく言った。場所も何があったのかも全て把握してる幹部達も俺を見て小さく笑う。
「親父が桜樹の頭に連絡入れたら俺たちも桜樹に協力して動く。あ、言っておくがここにいる全員がもうお前と桜樹の若頭が付き合ってて今はどういう状況か、全部説明したからな」
若はドーンと爆弾を落としたけど、仕方が無い。
それでも皆俺の事を邪険に扱ったりもしないから安心した。
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