非常にまずい。 まさか双子とイチャイチャしてるときに燈人が迎えに来るなんて。 沈黙の続く車内、いつの間にかマンションについて腕を引かれ部屋に連れられる。まだ玄関だというのにそこで激しいキスが降ってきて腰が抜けた。 「ぁ···まっ、て···っ」 「待たねえよ」 そのままほとんど引きずられるように部屋の中に入ってベッドに寝かせられる。覆い被さってくる燈人の腕を掴んで「まだ真昼間！！」と言うと「知るか」ってまた口を塞がれた。 「やっ、まだ、何も聞いてないっ！！」 何が起こって、どう終わったのか、俺は何も知らない。 そう言って近くにあった燈人の腕に噛み付く。「いっ！」と腕を引っ込めた燈人は少し冷静になったのか俺を抱きしめて動かなくなる。 「もう、やめるって女に言ってきた」 「うん」 「そしたら刺された」 「うん···大丈夫なの···？」 「ああ。ゴタゴタしたけど、もう全部終わらせた。」 首にキスが降ってきて舐めあげられる、電流が走るみたいな感覚。 「···俺、さ、燈人が、そうやって頑張ってる間に、何回も違う人と寝たよ」 「···ああ」 「怒らないの？」 「···俺に怒る資格なんてねえよ」 悲しい笑顔でそう言いながら、俺を抱きしめる。その力は痛いくらいに強い。 「ごめんね」 「っ、いいから、」 「ごめんっ」 酷い罪悪感、今更その波がやってきて涙が溢れてきた。俺が泣くなんて、そんなことおかしいのに。 「泣くな」 「ごめん」 「もう、いいから、やめろ」 そういってまたキスの雨が降る、苦しくなるくらい胸が痛い。我慢できない嗚咽が漏れる。 燈人の冷たい手が肌を滑る。 心地いいそれを味わいながらボーッとしてると強い刺激が走って背中が少し浮いた。 「っんぁ···」 「好きだ」 その言葉が嬉しくて、涙と一緒に笑みが零れた。