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第225話
翌日、言っていた通り燈人は朝早くに「帰ってくるの、遅くなる」と言って家を出ていった。
1人になって思うのは暇だなってこと。とりあえず綺麗好きの燈人の為に掃除をしては見たけれど、それも30分あれば終わって···まあ、燈人が満足するとは思えない掃除の仕方なんだけどね。
「うーん···」
そう言えば燈人が帰ってきた時にちゃんと出迎えをしないといけない。どんな風にしようかなぁとニヤニヤ頬が緩んでしまう。
「···裸エプロン?」
いや、流石にきついな。
もし自分がそんな格好をしていたら爆笑して終わりだ。そのままエロい流れにもならず、「早く服を着ろ」って言いそう。
「シャツ1枚とか···」
裸エプロンよりかはましだけど、まだ無きにしも非ず程度だろうな。あれ、ちょっと、自分で言って寂しくなった。
「···大人しくご飯作って待ってよ」
まだ昼ご飯の時間ですらないのに晩ご飯のことを考えてスマホで検索をかける。燈人の好きそうなご飯···って、何だろう?
燈人は俺の作ったものは全部美味しい美味しいって食べてくれるし、苦手なものは無さそうだし、今更こんな事を真面目に考えるなんて遅いと思うけど、だって気付いたのが今なんだもん!!
「羽島くんに聞こう」
燈人はご飯、何が好き?とそれだけメッセージを送ると返ってきたのは「知らない」の四文字。
羽島くんでも知らないなんて···。はぁ、と溜息を零した。
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