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10.※公開産卵

周りの視線をまた浴びる形となってしまい、感じたくはないが、痛みの方に意識を向けた。 黄丹にほぼ体を預ける形で、足をつくことすらままならない足取りで講義室からようやく出た。 廊下にも生徒がちらほらといて、藤田の異様な姿に好奇の目を向けていた。 が、そんなことよりもこの痛みから解放されたくて、人の目を晒されてもいいから、ここで産んでしまいたい衝動に駆られた。 「⋯⋯は⋯⋯ぁ⋯⋯」 「志朗、大丈夫か? 俺がおんぶしてやろうか?」 「⋯⋯っ、ふ⋯⋯は⋯⋯」 息をするのにも精一杯で、黄丹に返事をすることさえままならない。 「あともう少しでトイレだから、そこまで頑張れよ」 医務室に連れて行くのは無理だと判断したのだろう。そこよりも近い手洗い場へと連れて行ってもらった。──のだが。 「げん、いち⋯⋯っ、ひとっ⋯⋯り⋯⋯に、して⋯⋯っ!」 「卵をうっかり割っちゃうかもしれないし、それにどう産まれるのか見たいんだよね」 そういうや否や、個室の便器に手を着け、黄丹に臀部を突き出した格好をさせられると、迷うことなく下着ごと下ろされた。 「な⋯⋯っ、やぁ⋯⋯っ」 「恥ずかしがることはねーぞ。⋯⋯それにしても、痛がっている割にはカウパーが出るほど興奮してるのか。それか、俺に見られて興奮している質?」 「そ⋯⋯っ、な、わけ⋯⋯!」 ふざけているのなら、どっかに行ってと言うよりもさっさと出してしまおうと、産むことに集中する。 「ん"⋯⋯っ、んぅ、ん⋯⋯っ」 歯を食いしばり、腰を震わせる。 「は⋯⋯ん⋯⋯ぁ」 「志朗、お前、ただ力んでいるとそのうち肛門がやられるぞ。そこはやっぱ、ラマーズ法じゃね?」 「ふっ、ざ⋯⋯けて⋯⋯」 「ふざけてなんざいねーよ。騙されたと思ってやってみ。ヒーヒーフー」

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