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第9話 再会※

大学二年の夏、去年はバイトやら課題やらで帰省出来なかったが、今年は何ヶ月も前から両親に帰ってくる様に言われていた為、1週間ほど夏休みを実家で過ごそうと帰省した。 帰省前に「帰ってくるのか?」と智樹くんからメールをもらった。帰ることを伝えると会おうと言ってくれたので、帰省した次の日に会うことにした。 「おぅ!元気か?ちょっと変わったな」 「そう?元気だよ。智樹くんは変わりない?」 「あぁ」 高校の時もそんなに会っていたわけではないが、お互いの大学生活や近況を話ながら、二十歳になってる僕たちはお酒も少し飲んで、楽しくなっていた。 「智樹くん、ちょっと飲むの早いよ!ゆっくり飲もうよ」 「あー大丈夫大丈夫!って、ちょっと電話かけてくる。」 「あ、うん。一人で大丈夫?ここでかけても平気だよ」 「いやいや、待ってて」 数分後 「ツレが来るって」 「友達?僕いて大丈夫なの?」 「いーのいーの。寧ろいろ」 「いいならいいけど」 数十分後、僕たちがいる個室のドアが開いた。 「…… 。」 「…優?」 「おー来た来た。俺らお互いバイトしてて優也も久しぶりなんだよな!」 「おい、どう言うつもりだ?」 「いや、えっと…」 「俺が三人で飲みたかったの!って言っても俺はもう飲めないけど。笑」 「じゃあ、送っていく」 「いーいいーい。俺、今だったら一人で帰れるから、これ以上飲むと迷惑かけるからさ、ごめん先帰る」 残された優と僕 「……。」 「…元気だった?」 「あぁ」 「……。」 「……。」 「あ、あのさ、あのー前に二人で観た映画の恋愛系のやつって題名なんだったっけ?」 「…家に行けば分かるからメールする」 「あ、うん。分かった。ありがとう」 「……。」 「ご飯食べた?」 「あぁ」 「そっか…、じゃあ出る?帰ろうか?」 僕が席を立つと、優もついて来た。お会計は智樹くんがしてくれてた様で、直ぐに店をでた。 その時、優の携帯にメールの受信音が聞こえた。優は確認すると、舌打ちをして直す。 「メール大丈夫?行っていいよ」 「いや ……。お前この後、どうすんの?帰んの?」 「うん。特に用事もないし…」 「さっき言ってた映画取りに来る?」 「え?いいよっ!題名分かったらメールしてくれたら、自分で借りて観るから」 「あっそ。じゃーな」 「うん。じゃあね」 別れて別々の方へ歩き出す。やっと会えたのに!離れている間も優のことが恋しくて、ずっと会いたくて会いたくて…これでいいのか?目が熱くなって涙が出る。立ち止まる。もしかしたら、あの時の女の人と上手くいっているかもしれない。もしくは、新しい恋人がいるかもしれない。だけど、智樹くんがくれたチャンス。もう二度とないかもしれない。もーどうにでもなれ!来た道を走って戻る、優の家の方へ…優の姿が見えた。 「優!」 「⁈どうしたんだよ」 「優、やっぱり家に行ってもいい?」 「あぁ。いいよ」 それから、二人は無言で優の家まで歩いた。 部屋に入ると、あの時と変わらない大きなソファーがあった。 「変わらないね」 「そうだな…何か飲む?お茶とか」 「あ、ありがとう」 「…… 」 「…… 」 「もし、今から大丈夫なら、これ観るか?」 「いいの?さっきのメール大丈夫なの?」 「あれは、智樹からだから大丈夫だ」 「もしかして、さっきの居酒屋の割り勘料金?」 「いや、違う。俺に喝だ」 「かつ?」 「お前は、気にしなくていーんだよ」 「そうなの?」 「とりあえず観るよな?」 「うん」 優は楽な格好に着替えて、ソファーに横になる。 何も言われなかったが、荷物を置いて僕も優の前に横になる。 「⁈お前…何してるか分かってんの?」 「うん。分かってる。ん。」と言って、頭を上げる。 「俺は知らねーぞ」 とブツブツ言いながら優は腕を首の下に入れ込む。腕枕にした方と逆の腕も後ろから回し抱きしめられた。僕はめちゃくちゃ緊張してドキドキだった。優は僕の首筋に顔を寄せ、スーッと嗅いだ。 「ちょっと!匂い嗅いでるの⁈僕、走って汗かいたからちょっとやめて」 「嫌だ。やっと、こう出来たのに。これから、いろんな匂い嗅ぐ。」 「嫌だよ!優、変態なの?」 「そうかもな」 チュッ 「!!///」 「嫌か?」 「やってから聞かないでよ!//」 「じゃあ、たくさんキスする」 「ふん…はぁ、、んあ…ゆう」 「亮太」 「やっと呼んでくれた」 「何?」 「今日、ずっとお前だった…」 「…ごめん。亮太」 「ううん」 顔を見合わせて、ぎゅっと抱き合う。 また、見つめ合い今度は優の顔が近づいてくる。 「はぁっ…んっ、、あ…はっ、」 優の胸元のシャツを握ってキスに応える。 あの時と同じ、何度も角度を変えたり唇を吸ったりしているうちに僕の身体の中心が熱を持つ。 上から覆いかぶさるように体制を変えた優は上から僕の顔を見てくる。 「亮太…」 「んっ、、はぁっ… ⁈あっ」 優の膝が僕の中心を刺激する。グリグリ。 「あっ…それっやめ、てっはぁっ」 「亮太、気持ちいい?」 「はぁっはぁっ…」 「亮太…言って、気持ちいい?」 「う、ん、きもちっ、いい、、はぁ」 「俺もやばい…はっ」 「優も、はっ…んん、気持ち、い?」 「あぁ…気持ちいい。一緒にイこうか?」 「いや、、はずか、しぃ…」 「嫌なの?はぁっ、俺もう限界なんだけどっ…」 「やだ…僕も一緒っにっイキたいっ、、んん」 優は亮太を跨いで座りお互いのモノを一緒に握るとクニクニと動かしたり先をグリグリしたり上下に動かして同時に果てた。 「はぁはぁはぁ…」 「はっはっ…」 優も少し息が上がってたけど、二人で出したものを拭き取ってくれている。僕は恥ずかしくて、ただ見ていることしか出来なくて…前みたいに、後悔して謝ってくるかもと思うと不安だった。 そんな僕を見て優はニヤっとする。 「亮太、気持ちよかった?」 「///うん…」 「いっぱい出たな 笑」 「笑ったな!もう知らない」 優が拭き取って綺麗にしてくれたモノをしまって、ソファーに不貞腐れた。後ろから、優が抱きしめてくる。前みたいに謝ってこなかったことに安心した。 「冗談だって。俺も気持ちよかった」 「もー//」 「もう、映画終わりそうだな」 「あーでも、今日は帰ろうかな…」 「やっぱり、今日…帰る?」 「うん、明日朝早くから用事があってさ。」 「いや、用事があるなら仕方ねーよ。そっか…」 「優はバイト忙しいよね?」 「あぁ、今夏休みだから15時から21時頃までなんだけど、亮太はいつ東京に戻んの?」 「来週の土曜日」 「じゃあ、それまで会える時は会わないか?」 「うん、会いたい。」

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