その日、少し飲んだり映画を観ながらまったりしていた。どうしても話題になるのは就職のことで… 「亮太は、戻らないんだな…それはもう決定なの？」」 「うん、ほとんど決めてるかな…じゃないと大学入った意味も無くなるし、逆にこれをしなければ何をしたらいいのか分からないよ」 「分かった。じゃあ、俺が東京に出てくる。実はもう何社か受けてるところあんだ」 「えっ！そんな簡単な決めないでしっかり考えて！ 「これでも、かなり悩んだんだよ。それでも、社会人になっても遠距離なんて…そっちの方が考えられなかった」 「でも、優が歩み寄ろうとしてるのに僕は自分のことばかりでなんか悪いよ…」 「別に亮太に頼まれたからとかじゃなくて、俺が少しでも亮太の側にいたくて決めたんだよ。立派な理由だろ？それとも、ずっと遠距離のままが良かったのか？」 「えっ！ちがっ嬉しいよ！てか、さすが僕の彼氏だよ」 嬉しさのあまり抱きついてしまった。そんな風に歓迎されるとは思っていなくて優はほっとして亮太を抱きしめた？ 「良かった…喜んでくれて……怖かった」 「何で？」 「本当は迷惑かなとか…本気になってるのは俺だけかもって不安だったけど亮太の側にいたくて東京で就職することに決めたから」 「こっちで就職する理由が僕なのは嬉しいけど、ちゃんと優のやりたいことができる職場を受けてるの？」 「いや、何となく地元の大学行って何となく卒業するだろ？そんな、何となくで行ってる大学でやりたいことなんて見つけられなかった…でも亮太の側にいたくて、それだけの理由でこっちに出てくることに決めた。社会人になったらこれまでよりも会えなくなると思うから」 二人のことを考えてくれていたことに喜ばずにはいられなかった。 優を見ると抑えが効かなくなるのは僕の方だ、それなのにこんな嬉しいことを言ってくれると、早く優と繋がることしか考えられなくなる。 「優、今日は泊まって行けるんだよね？」 「そのつもりで来ちゃったけど」 「よかった。じゃあ、ら二人で、、その…お風呂入る？」 「お前やらしい気分になってねーか？」 「だって、久しぶりだし…恋人目の前にしてお預けは嫌だよ」 「はいはい。俺もそのつもりだよ　笑」 一緒にお風呂に入ってお互いの今を報告した。優は、相変わらず男も女も関係なくモテるらしい…その都度、男の恋人がいるからとカミングアウトも何もただただ正直に言っているのである？僕は何度か女の子に告白されたけど付き合っている人がいると断っていた。 「てかさ、昔はさ来るもの拒まずさるもの追わず、だったでしょ？ぶっちゃけどうなの？ 「そんなの全部断ってるに決まってんだろ？」 「いや、だって、、女の子の方が抱き心地いいとかないの？」 「そりゃぁ、女の身体は柔らかく触っても気持ちいいよ。でもそれは感触の問題で心は別だろ？俺の場合亮太にしか見せたくないものがあるし、亮太に受け入れられてることが、、それだけで興奮するんだよ。だから浮気とか絶対ないし他じゃ無理だ、てか、お前は？結構女が周りにいたじゃん」 「友達の友達はみんな友達みたいなところあって直接知らない子ばかりなんだけど就職に有利な情報とかたまに聞けるから行くようにしてたんだよね。でも、そんな嘘か本当かも分からない状態のこう言う集まりには行かなくてもいいかなって思ってきてるよ。見えない分優も不安でしょ？」 「いや、信じてるから不安とからないけど、亮太に触られるのは嫌だ」 「はは…子供みたいなこと言うじゃん」 「うるせーなガキなんだから、早く安心させねーとしらねーぞ」 と言って赤くなった顔を背けた。お互いにお風呂に入り同じ布団にはいる。一緒に入っていたが先に上がった優は背中をこちらに向けて壁側を向いていた。トラウマだった優の背中は今となっては性感帯なのに無防備だなぁ　（笑）　僕も布団に入り優を後ろから抱きしめて、ゆっくりシャツの中に手を入れていく。 m