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第33話

「よかったの?あんな一方的に言っちゃって…」 「あぁ、、何言ったって分かってくれないよ」 「そうかな…」 「もういいよ、気にしなくて」 「……」 なんだかモヤモヤした状態で過ごしていたが、突然優の海外出張が決まった。近いうちにもう一度話せたらと思っていたが無理か… 優が出張に行ってすぐの週末、僕は優のお母さんの家へ向かった。 「すみません。突然僕一人で来てしまい…どうしても気になったことがありまして…」 「構いませんよ。何ですか気になることって」 「この前の帰りに、何を言おうとされていたのかなと…優也さんに手を引かれ止まることができなかったので、、、優也さんに何か言っていましたよね?」 少しの間、沈黙があった。 「……あの時、反対のことしか考えていなかったけれど、時間が経つにつれて考えが変わりました。 確かに、私が言ったことは正直な気持ちで、、同性愛はまだまだ世の中で言う普通ではないと思っていたから、優也が傷つくんじゃないかしらと心配で傷つく前に別れたほうが優也のためだと思っていたの。 だけど、優也があなたのことを本気で好きで、あなたも同じ気持ちでいるのなら二人の関係を認めようと思った。あんなに必死に何かを伝えようとしてくれたのは初めてで、それが何だか…キツイ言葉もあったけれども嬉しくもあったの。 それに、あの子がどうしても償えないことをしてしまった私をまだ家族だと少しでも思ってくれているのなら…そして、、これからも家族だと思ってくれるのなら…あなたを受け入れることなんていくらでもできるわ。だから、あの時立ち止まらずに行ってくれて良かったわ。二人を認められる考えになれたから」 と、お母さんは笑顔で話してくれた。他にもいろんなことを話して、帰りには 「いつまでも優也の側にいてあげてね」 「はい。僕にとっても優也さんは必要な人なので離れません」 「まぁ」 と、少し仲良くなれた気がする。それから改めてお母さんを見て。 「お母さん、優也さんにしてしまったことで、もう傷つかないでください。優也さんはとっくに許してると思います。そのかわり、これからは思いっきり愛してあげてください。そして、優也さんを産んでくれてありがとうございます」 そう言って頭を下げると、お母さんが泣きながら抱きしめてくれた。 「優也の愛する人があなたでよかったわ。こちらこそ、ありがとう」 優は知らないけれど、お母さんととても仲良しになった。優が帰ってきたら驚かしてやろうと考えている。 しばらくして、もうすぐ着くと連絡があった。今回の出張は一ヶ月間だった。会いたくて会いたくてソワソワしてる。 「ただいま」 「おかえり」 二人求めるものは同じで、入って鍵を閉めるなり抱き合う。キスをしながらお互いの服を脱がせ寝室まで移動していく、、 「優、、はやく」 「うん、待って」 「あん、、ん、、はぁ」 「亮太…会いたかった…」 「うん、僕もっはっはっもぅ、きて」 「自分で慣らしたの?」 恥ずかしそうにコクコクと首を上下に振る。 「亮太はスケベだな」 「あ、ああ、う、るさぃっ」 「はぁはぁやばい余裕ない、ごめん」 ムードも何もない…獣のように求め合った。幸いなことに次の日は土日で休みだった。二人はベットの上でゴロゴロイチャイチャしながらすごした。 「あー今度、親父が来るって」 「そうなの?そしたらその時間出てようか?」 「何でだよ。亮太も会うの!お前に会いに来るようなもんだから」 「そうなんだ。緊張するなぁ…」 「大丈夫だよ」 「じゃあ、みんなで食事でもしようよ!」 「そうだな、言っとくよ」

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