88 / 342

気まぐれ 7

「やめっ、ほんとに、出るから……っ! あっ、はぁぁっ」 強烈な射精感に襲われ、怜旺は目の前の太腿に爪を立て訴えた。 「はっ、イっちまえ」 「やっ、んん……っ!!」 怜旺は身体を震わせると、圭斗の口内に精液を放った。 「は、は……っ」 怜旺は余韻に浸りながら圭斗の脚の上にくったりと突っ伏した。 「……随分早かったな。溜まってたのかよ」 「っ、うっせ……! ほっとけ! お、お前がいきなり……あんな事するから……」 恥ずかしくて圭斗の顔を見れない。モゴモゴと口籠りながらも反論すると、圭斗は可笑しそうに笑い出した。 「ハハッ、アンタ可愛すぎだろ」 「っ」 可愛いなどと言われても嬉しくはない。 怜旺は忌々しげに舌打ちすると体勢を入れ替えて圭斗に馬乗りになった。 「あ? 何だよ」 「……お前、まだイってないだろ? だから……イかせてやるよ。丁度、いい感じにほぐしてくれたし? サービスしてやんねぇとな」 怜旺は艶のある笑みを浮かべてそう言うと、圭斗のものを手で支えて後孔をあてがいゆっくりと自ら腰を落としていった。 「ん……っ」 圭斗の先走りと怜旺の唾液が潤滑油となり、怜旺の後孔は圭斗をずぶずぶと呑み込んでいく。 「は……ぁっ……でけぇな」 「……く……っ」 すべてを埋め込むとベッドのスプリングを利用して腰を上下に動かした。 「んっ、はっ……ぅ、んん」 「っ、は、すげぇ眺め……それに、締め付けやっべ……」 圭斗が顔を歪めて快楽に耐えているのを見るのは悪い気はしない。いつもやられてばかりの仕返しをしてやったような気分になるからだ。 怜旺は圭斗の反応に満足気に笑うと、煽るように腰をグラインドさせた。

ともだちにシェアしよう!