97 / 342

ふざけるな 5

そんな怜旺の様子を愉しげに眺めていた圭斗が突然怜旺の腕を掴んだ。 「っ、離せバカッ!」 「バカバカうるせぇな。少し黙ってろ」 「っ、んぅっ!?」 ぐっと顔を近づけてきたかと思ったら首から引き抜いたネクタイで口を塞がれ、そのまま乱暴に教卓に押し付けられる。 強い力で抑え込まれ抵抗できないのを良いことに、圭斗はスラックス越しに尻を撫で回して来た。 「ンッ、ふっ……っ」 布が擦れる感覚ですら今の怜旺にとっては耐え難い刺激で、無意識に腰が揺れてしまう。 「おい、腰振ってんじゃねーよ。淫乱」 「ふ、く……っ、んっ」 耳元に囁かれた言葉にカァッと頬が熱くなる。 違う、と否定したいのに口にはめられたネクタイの所為で言葉を発することができない。 「ふっ、ん……っ、んんっ」 ゆるく円を描くように動く掌が次第に際どい部分を掠めるようになり、怜旺は堪らずに首を左右に振りながら身を捩った。 「……っ、ふ、んく、っ」 「ハハッ、良い格好だな。尻撫でただけで勃起させてんのかよ」 「んっ、んっ……ふっ」 嘲笑混じりの声を否定したくて睨みつけるが圭斗はにやりと笑ってそれを受け流し、ベルトのバックルに手を掛ける。 慌てて止めようとするが上手く力が入らず、あれよあれよと言う間に慣れた手付きでベルトを引き抜かれた。 ジッパーを下されスラックスの前が寛げられると、下着の中へ手を突っ込まれ、少し強めに握り込まれて息が詰まった。 「やっぱり。もうガッチガチじゃねぇか」 指摘されたくない事実を言葉に出され、体温がブワッと一気に上昇していく。 直接触れられた怜旺自身は痛い程張り詰めていて、少し触れられただけでも体液が溢れ出しそうになる。 「なんだかんだ言って、結局感じてたんじゃないか。スゲェ濡れてる。本当は期待してんじゃねェの? 」 「ん! ふ……っ!!」 違うと否定したくて身を捩りありったけの憎悪を込めて睨みつける。

ともだちにシェアしよう!