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ピンチ4
「く、ぅっ、くそ……ふ、ざけんな……っ」
「ハハッ、流石センセー。怖い、怖い。でも……、その強がりが何時まで持つかなぁ?」
卑下た笑みを浮かべながら、亮雅が胸ポケットから何やら小瓶を取り出し、スポイト状のになっている蓋を開けた。
「っ、な……っやめ……んぐ……っ」
そしてそのまま怜旺の顎を掴むと無理やり口を開かせて、喉の奥にその液体を半ば強引に流し込んでいく。
「ゲホっ、ゴホッ、て、めっ……何、飲ませやがったっ!」
口の中に広がっていく得も言えぬ苦みと酸味、それから耐え難い程の青臭さ。
食道を通って胃に流れ込んでいく感覚に吐き気がして、怜旺は非難の声を上げた。
「なにって、この状況でそれ聞くか? もしかして、敢えて言って欲しいって? センセーって案外ドMなんだ? アンタ油断すっと足が飛んでくるからな。念には念をってやつ。まぁ、安心しろよ違法なもんじゃねぇから」
「ちがッ!! ふざけんなっ!」
舐めるような視線が気持ち悪くて仕方がない。亮雅の言わんとしている事ぐらいは理解が出来る。ただ、理解が出来るからと言ってすんなり受け入れられるかと言ったら別問題だ。
「……っこの、クズ野郎が……っ」
「言うねぇ。センセーも嫌いじゃないんだろ? こういうの。そうやって強がってられるのも今のうちだからな。可愛い声で啼けよ。センセ」
怜旺の悪態にニヤニヤと笑いながら、亮雅がゆっくりと怜旺の肌を舌先でなぞり始めた。
「ぅ、あ……っや、止めっ」
至近距離で首筋にかかる荒い鼻息が生々しくて気持ち悪い。無理やり吸い付いて来ようとする顔から逃げようとして足をバタつかせ、渾身の力を振り絞って振り上げた足が亮雅の鳩尾に入った。
「ぐ、てめっ!」
憤った亮雅が声を荒らげると、都築が撮影を続けながら顔を青ざめさせる。だが、妙に目だけはギラギラと光っていて、それが尚の事不気味だ。
僅かな望みを都築に託そうとも思ったが、コイツは敵か味方かわからない。そんな男に助けを求めるのは自分のプライドが許さず、怜旺は唇を嚙みしめると亮雅から距離を取るべく藻掻いて見せた。
「ほら、先生……。逃げようとするから都築が怯えちゃってんじゃん。ま、これはこれで興奮すっけど……な!」
「ぐぁっ!」
藻掻いたことが気に入らなかったのか、亮雅が怜旺の腹部を容赦のない力で蹴り上げた。
蹴られた衝撃で胃が絞られて息が詰まり、呼吸がうまく出来ない。
「ゲホッ、ゴホっ……ハァ……ッ、は、はぁ……」
「あー、痛いよなぁ? ごめんなぁ、センセ。けど、安心していいぜ? 明日にゃぁそんな事考えられなくなる位、良い声で啼けるようにしてやるからさ」
興奮した様子の亮雅がズボンのバックルの手を掛け、怜旺のボトムを下着ごと取り去った。
「ご開帳ってね♪ そろそろ薬が効いてくるころじゃね? 感じるんならちゃぁんと声だせよ」
「だ、誰がっ! く……っ」
必死に閉じようとする膝を、辱めるようにわざと手で大きく広げた。
「やっぱウリやってるだけあって綺麗な足してんなぁ。オッサンの足には見えねぇわ」
「ぅ、く……」
つつ、と肌を撫でられ際どい部分をぬるりと舐められると、ゾワッと鳥肌が立った。
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