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好きなんだ 3
部屋に着くなり圭斗は怜旺の身体をベットに座らせると、自分はその隣にごろりと寝転がった。
「ま、時間来るまでゆっくりしてようぜ」
「……え? ……シないのかよ」
てっきり、いつものようにこのまま……。
「あぁ? 何だよ、シてほしいのか?」
拍子抜けして思わず尋ねたら、怜旺の思考を読んだかのタイミングでニヤニヤと笑いながら返されて、怜旺は慌てて首を振った。
「違うっ! ただ……。いつものお前なら……人の気持ちとかお構いなしに強引にしてただろうが」
「だからさ、そう言うのはもうヤんねぇってこの間言ったろ? そりゃ、俺だってヤりてぇけどさ……。なんか違うっつーか……今更だけど、もっとこう……大事にしたいんだよ」
「な……っ」
なんだ、それは。今まで散々人の事を玩具扱いして来たくせに。いつも好き勝手に人の身体を蹂躙し、好き放題弄んでいた奴がどう言う風の吹き回しだろう。
もしかしたら反応をみて自分を揶揄っているのかと思ったが、隣に寝転がりこちらを見つめる男の顔は思いの外真剣で怜旺は返す言葉を失った。
あれ程無遠慮で強引だった男が、まるで壊れ物を触るようにそっと頬に触れてくる。
「……マジでアンタのことが好きなんだよ。なんでこんな気持ちになっちまったのか……正直わかんねぇ。こんな事今までなかったし」
真剣な目で見つめられて怜旺の鼓動がまたドキドキと早くなる。頬が熱い。頬が赤くなっているのが自分でも分かる。
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