「なに笑ってるんだ」 「何でもない。ただ、お前の余裕のない顔を見るのも偶には悪くないなと思っただけだ」 「っ、なんだよ、それ」 憮然とした表情の圭斗を鼻で笑い、怜旺は甘さを含んだ両手を圭斗の頬に滑らせ、唇に音を立ててキスをする。誘うように唇を舌でなぞると、すぐに圭斗の舌が潜り込んで来た。 「んっ……ふ、んんっ」 互いの舌を絡め、咥内を深く犯す。長い口付けに脳の奥まで痺れるような快感が襲って来て、怜旺は圭斗の背に腕を回し夢中になってキスをしながら小刻みに穿つ圭斗の腰の動きを煽る様に自らも腰を揺すった。 「あー、くっそ……、それ、すっげぇクる……」 「ん、ぁあ、は……っんん」 唇が離れ、圭斗が怜旺の首筋に顔を埋める。圭斗の荒い呼吸が肌を撫でて、それだけで相手の興奮具合が伝わって来る。 どうしよう、すごく気持ちがいい。行為自体は何も変わらない筈なのに、圭斗と繋がっていると言う事実が自分の中で大きな変化をもたらしている 何とも言えない充足感が怜旺を満たし、甘い疼きが身体の奥に生まれる。 「あっ……はぁっあ！ んぁあッ」 首筋に吸い付かれ、敏感な胸の突起を指で愛撫されながら、ズンズンと突き上げられて、怜旺はガクガクと身体を戦慄かせた。 圭斗が動く度に繋がった場所からぐちゅぐちゅと淫靡な音が聞こえ、余計に興奮を煽る。 「あっ！ あ、ぅン！ はっ……ぁぁ！しど……ぁ！　激しっ」 「……っ、なぁ、圭斗って呼べよ」 余裕のない表情を受かべて圭斗が耳元で囁いて来る。その声音にゾクゾクと背筋が震えた。