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確かめたい 2

「――って、なんだよ、此処」 「ん? なにって……スーパーだろ。見てわかんねぇのか?」 圭斗を連れてやってきたのは地元でも有名な老舗の激安スーパー。駐輪場にバイクを停め降りるように促すと圭斗は意味わかんねぇと不満そうな声をあげた。 「そん位見ればわかるっつーの! そうじゃなくて! なんでこんなとこ……」 「なんでってそりゃ、人手が居るからに決まってんだろうが。お1人様1個限りの商品が多くて毎回困ってんだよ」 「……んな……こんなカッケーバイクで来るとこじゃねぇだろ……それに、なんで俺が……」 「まぁ、それもそうだ。いつもは歩いて来るんだけどさ、お前連れてくならコレかなって。それに、場所を言ったらお前逃げちまうかもしれないと思ってさ」 「いや、逃げねぇけどさ……」 圭斗はツッコミどころが何処から突っ込んでいいのかわからないと言わんばかりの顔で不服そうに眉間にしわを寄せる。 「嫌なら帰ってもいいぞ。こっからは俺の完全プライベートだし……」 「そう言うの、ズルくね?」 拗ねた様な顔でそう呟いた圭斗を見て、怜旺は珍しい子供っぽい態度に思わず吹き出してしまいそうになるのをグッと堪えた。 唇を尖らせる姿も可愛く見えてしまうのは、もしかしたら惚れた弱みと言う奴だろうか?   これは一種の賭けだ。本当の自分の姿を知ってもなお、圭斗は好きだと言ってくれるのか。 身体だけが目的じゃ無いと言う証拠が欲しい。 本心を言うなら……やっぱり愛されたい。 誰でもいいわけじゃないし、こんな庶民的な部分は寧ろ今まで誰にも知られたくないと思っていた。でも、何故か圭斗になら知られても良いと思った。 それを知っても尚、傍に居てくれるのなら……もう悩む必要はないだろう。 買い物かごを手に持ってどうするんだ? と、訊ねれば圭斗は小さく舌打ちして、怜旺の握った籠を奪うようにして持ってスタスタと歩き始めた。

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