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ドキドキ 文化祭 13

「……おま、なんつー顔してんだ」 「だ、だからうるせぇって。ほっとけ」 圭斗に言われなくてもわかっている。 自分でもわかるくらい顔が熱いし、さっきよりもずっと鼓動が煩くて仕方ない。 そんな自分の顔を見られたくなくて、再び圭斗の首元に額を押し付ける。背中に回された手が優しく背を撫でた。 「あーもー……反則だろそれ」 はぁ、と盛大な溜息を吐きだしてガシガシと乱暴に頭を掻き毟る圭斗に思わず顔を上げる。 「まぁ、その顔見てたら何となく想像はついたけどな」 「な……っ」 ニヤリと笑みを浮かべてそう呟いた圭斗は、チュッと音を立てながら怜旺の前髪をそっと分けて額にキスを落とした。 「本当はアンタの口から聞きたかったけど……。つまりは、俺と同じ気持ちだって事だろ?」 確信を突いた問いかけに、グッと言葉に詰まる。何と返せばよいのかわからず、少し躊躇ったのち怜旺は小さくコクンと頷いた。 「やべ。マジか……俺、今すっげぇ幸せかも……」 嬉しそうに破顔して、髪をくしゃくしゃっと掻きまわされて思わず眉間に深い皺が寄った。 「大げさすぎだろ」 「んなことねぇって。だって、ずっと憧れてたアンタが、こうやって俺の事好いてくれてるんだぜ? 嬉しすぎだっての」 心底幸せそうな笑顔に胸の奥が疼いた。なんだか照れくさくて圭斗の顔から視線を逸らす。 「こっち見ろって」 けれどそれさえもお見通しだったのか、素早く顎を掴まれて強制的に顔を上向かされる。

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