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初デート? 4

風呂上り、まだ濡れた髪にタオルを掛けたままバフっと勢いよくベッドに倒れ込み、枕に顔を埋める。 火照った身体にひやりとした枕の感触が心地よくて思わず怜旺は頬を擦り寄せた。 なんという怒涛の一日だろう。文化祭なんて面倒なだけだと思っていたのに、いざふたを開けてみればワイワイと賑やかな空気に飲まれて、なんだかんだ自分も楽しんでしまっていた気がする。 それもこれも、きっと隣にアイツが居たからだろう。 今日あった出来事を思い出しながら、そっと左手首に触れる。黒と黄金色のブレスレットは肌触りが良く、見た目よりも軽くて男の自分が着けていても違和感がない。 「……まぁ、悪くねぇな」 少しだけ擽ったいような気持ちになりながらフッと笑みをこぼす。同じものを圭斗が持っていると思うだけで胸が熱くなるし、自分でも馬鹿げていると思う程心が浮ついているのがわかる。 この年で、お揃いの物を貰って喜ぶとか単純すぎないか? でも、どうしたって嬉しいのだから仕方がない。 明日、休みで良かった。こんなにやけた顔、誰にも見せられない。 怜旺が枕を抱えて悶えていると、ヴーヴーとスマホのバイブレーションが鳴った。視線だけ向けて画面を見れば相手は圭斗だった。 「はい」 『んだよ、出るの早すぎねぇ?』 「丁度スマホ持ってたんだよ。で? 何の用だ」 圭斗から電話が掛かってくるなんて珍しい。たった今まで圭斗とのあれやこれやを思い出していたとは言えず、平静を装って用件を尋ねた。

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