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束の間 3

「なんだよ、嫌なのか?」 耳たぶを甘噛みされて低い声で囁かれると、それだけで腰の辺りにジンと甘い疼きが広がっていく。 「別にそうじゃない、けど……あっ」 「けど、なに?」 今度は竿の部分をギュッと握られて上下に扱かれる。先程の刺激で若干硬くなっていたソレは、直ぐに圭斗の手の中で徐々に硬度を増した。 「や……っは、んん……っ、待てって……っ」 圭斗の手が動く度に湯がチャポチャポと音を立て、それが妙に厭らしく聞こえてしまうのが恥ずかしくて堪らない。 「嫌じゃねぇくせに。 ほら、どんどん硬くなってきた」 「うるせ……っ! ぁあ……っ」 反論しようと口を開くと、今度は胸の飾りをキュッと摘まれて思わず嬌声を上げてしまった。圭斗はそんな怜旺の反応を楽しむかのように、乳輪をクルクルと指先で弄ったりピンと指先で弾いたりを繰り返したりしながら執拗に攻め立てる。 「なぁ、どうするんだ? 泊まんの?」 すっかり芯を持った乳首はぷっくりと腫れ上がっており、耳を舐めながら、乳首をコリコリと刺激されて、更に空いている手で昂った鈴口に爪を立てられたら、もう堪らない。 「し、仕方ねぇな! お前がどうしても泊まって欲しいってんなら泊ってやってもいい。でも! 風呂場ではこれ以上シねぇからな!!」 「へっ?」 ばしゃんと勢いよく水面を揺らして立ち上がり、圭斗が呆然としている間に、怜旺は大慌てでバスルームから出て行った。 「……ふはっ、まったく……素直じゃねぇんだから……」 残された浴室内からクックックと肩を震わせて笑う圭斗の何処か嬉しそうな声が聞こえて来たのはそれから暫く経ってからだった。

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