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決意 8
「……もう一回、するか?」
「は?」
驚く圭斗を余所に、悪戯に微笑んで怜旺は自分のバスローブをはだけさせ、大胆にも太腿をギリギリまで露わにし圭斗の腹筋を甘さの滴るような指先で撫で上げた。
「っ、アンタ……今自分がどんな格好してんのか、わかってやってんの?」
その挑発的な仕草に、圭斗の喉がゴクリと鳴る。それを見て怜旺は艶然と微笑んだ。
「あぁ? 俺がどんな格好で誘惑しようが自由だろ? それに……」
言葉を途中で切り、ゆっくりと圭斗の下半身に触れる。そこはすでに熱を持っていて、下着越しでも分かるほど昂ぶってるのがわかる。
「お前の好きにしていいって言ったろ? お前がもう無理って言うなら止めるけど……」
言いながら、怜旺は圭斗の昂ぶりをいやらしい手つきで撫で、圭斗は眉を寄せて吐息を漏らした。
「アンタのスイッチ、何処にあんだよ……」
「嫌なのか?」
「嫌じゃないから困ってんの。ったく、淫乱教師」
「うるせ。好きだろ? こういうの」
「そりゃ、大好物だけど……っ」
最後まで言う前に、怜旺が圭斗の唇を塞いだ。先程と同じように唇を割って、舌を絡める。
圭斗の両手がバスローブの隙間から差し込まれ、怜旺の素肌を撫でた。
脇腹から背中へと手を滑らせて腰で結ばれた紐を解くと、するりとバスローブがはだけて白い肌が露わになる。
「ん……ぁ……」
色っぽい吐息を零しながら唇を離すと互いの舌先を銀糸が繋いで、それがプツリと途切れる。
「にゃぁ」
「……ッ」
その時、二人の足元でレオが鳴いた。しまった、夢中になり過ぎてレオの存在をうっかり忘れていた。
慌てて怜旺が圭斗から離れると、レオは二人を見上げるようにしてから、何かを訴えるように「にゃー」と鳴いた。
「……ベッド、行くか?」
「だな」
互いに苦笑して、怜旺は素直に頷くと圭斗の上から退いた。
「ハハッ、今度は素直じゃん。そんなにヤりたいのかよスケベ」
「っ、嫌なら別にいいんだぜ? 別に俺は……」
「嘘だって。俺もアンタが欲しい」
抱き締められて、回された手が意味深に腰を撫で上げる。その仕草にゾクゾクと身体が震え、怜旺は熱を帯びた吐息を漏らした。
「ったく……エロガキ……っ」
「据え膳食わねば男の恥っていうだろ?」
「フッ、ばぁか」
軽く圭斗の頭を小突いて、苦笑しつつ立ち上がる。
「悪いな、レオ。また遊んでやる」
「にゃぁ」
不満そうに鳴くレオに見送られ、二人は圭斗の部屋へと消えて行った。
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