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90 立花隆之視点

あの子が自殺を図っただと? 「クソッ、直ぐにでも監視させるべきだった まさか大翔が自殺を図るなど計算外だった… いや待てまだ自殺かは分からんな… 警察はどう動いてる?」 「サツからの情報では自殺と判断したそうです、PCで作った遺書があり指紋はついてましたし、上履きも脱いでいたと。 本人については全身打撲に複雑骨折、頭も打った形跡があるそうで現在ICUにて意識不明の重体との事です」 「回復はするのか?」 「身体の怪我は手術と治療で治る可能性はありますが 意識は戻る可能性は何とも言えないかと、 仮に戻っても脳や身体に障害が残るかもしれません。 最悪は植物状態か死亡もありますね。 どのみち奇跡でも起きない限りは完全に 全て元通りになる可能性はほぼないかと 思われます」 宏の…宏の忘れ形見が、、 「クソッ!」 「会長ご安心下さい、 アレは何としてでも必ず見つけます」 私はとっさにウチのグループが経営してる下請けの病院の院長に掛けた 「そういう訳だから今すぐにそっちに転院 させろ! 最先端の設備で優秀なドクターを付けて 最優先に大翔の治療に当たらせろ! 意識も戻させるよう言っとけ!」 《会長それは不可能です。 未成年となりますと意識もないので… つまり母親の同意が絶対必要になります。 それにわが院で特権対応が出来るのは 立花グループ関係者様のみで雪哉様や千尋様ならともかく全くの部外者となりますと 特権の適応外になりますが……》 「黙れ!特権などいい。 母親も書類上も私が全て手を回す。 貴様は大翔の対応だけ考えろ! 応じれば多額に貢献金も貴様の院に払う。 それにこれは会長命令だ!すぐに手配しろ! 従わないなら他の院に替える…貴様の病院は終わりだ。 それは同時に院長貴様も家族も終わりだ。 確か息子は大手会社に勤務だったな? 下の娘も今年名門大学の受験らしいじゃないか? 私の言ってる意味分かるな? 院長まだ異論があるか?」 「お待ち下さい会長! かしこまりました…受け入れいたします。 家族の同意や書類上の手続きをしていただければ可能ですのでお願いいたします。 院では直ちにこちらに移送の手配させます。○病院の桐原大翔ですね?」 「そうだ、完治させたら更に倍払う。 必ず腕のいい奴を担当医に付けろ! 私の息子達だと思って丁重に扱え、 万が一死なせたら病院事貴様も終わりだ。 後私に常に容態の報告しろいいな?」 「了解いたしました会長…… 担当には脳外の沖田君をつけます。 ご存じのように彼は優秀ですから… ではすぐに○病院に連絡いたします。 引き継ぎが済み次第ドクターヘリを…」 横で聞いてた相澤が…… 「院長相澤だ、少し待ってくれ」 「は…はい」 「なんだ相澤?」 「会長一度落ち着いて下さい! 奴らも桐原大翔の件は既に知ってるはずです。もしかしたら我々が仕組んだと思い、 警護を付けてくる可能性もあります。 千尋様のお見舞いすらリスクがあるのに 今彼を転院させたら危険です」 「今は大翔の治療が最優先だ!他に手はない」 「方法は考えてあります。 病院には既に手回し済みです。 奴らの出入りや桐原大翔の容態は逐一入ります、見たところ桐原大翔の入院先もそれなりには設備が良いとの事です。 ウチの医療チームからも近い内1人派遣いたします。それで宜しいですね?会長」 「チッ…分かったよ」 「院長申し訳ないがキャンセルだ。 ですがカルテは入手したので念のため そちらの見立ても知りたい…頼めるか?」 「分かりました。専門医達に確認させ相澤様にご報告いたします」 ガチャ 「全く…いつまで宏の亡霊に囚われてんだ! お前には俺がいるだろ隆之?」 チュッ…チュッ…レロッ…ウァッ…レロッ//チュッ 相澤は椅子にくっついてきておもいっきり キスしてきた。 でも寂しくてつい受け入れてしまう…… 《ゆき愛してる》 バッ! 「ハァハァ…うるさいもう休む今日は下がれ」 「チッ…はい会長失礼いたしました」 「相澤、まさかお前や立花グループは関与してないだろうな?」 「グループ全体まで根拠はないですが、少なくとも私は誓って関与はしてません」 「万が一関与してたら只じゃ済まないぞ?」 「確かに桐原宏も息子も憎いし嫌いだ。 でも隆之が指示しない限りは手出しはしないよ。ハニー」ガチャン 嘘はついてないだろう。 生まれた時から一緒に育ったから分かる。 だがすまない…僕の心は宏だけなんだ。 今日も後ろ使おうかな、大翔に会ってからは後ろばかりしたくなる… いや正確には宏が恋しくなる。 夜は気が済むまで自分を犯した… 僕のひろし… 宏愛してる…君の元に行きたいよ。 毎日寂みしくて堪らないんだ…宏 いっそ僕もそっちに行こうかな? カチャン…銃を頭につけた。 でも眠気が強い… 《ゆき…まだ生きてくれ》 宏?宏なの?夢?それでもいい 宏ーずっと会いたかったチュッ…チュッ…レロッ 《ゆきを愛してるよ、俺の可愛いゆき》 チュッ 抱き締めてくれてる…間違いない宏だ。 ずっと寂しかったんだよ? 宏…愛してるもうどこにも行かないで… 《ゆき悪事はもうやめてくれ、 これが俺からの最後のお願いだ、 俺はお前を傷つけてきてばかりだった 本当にすまない…それにもうお別れだ》 勝手ばかり言って…… 本当だよ! 言いたい事いっぱいあるんだから! でもお別れなんてイヤ…行かないで… もう僕から離れていかないでお願いだから チュッ…チュッ…ウウッ…チュッ…レロッ…レロッ 《いつかまた会えるよ…俺はゆきをずっと想ってる… あっ!ゆきじゅんをしんじ… バッ! 「ハァハァハァ…ひろ…し?どこ?」 夢だったんだ、、 久しぶりに宏に会えた 一生あのままでいたかった… 涙が出ていた 悪事はするなか…優しくて変わらないな。 でもキスの感覚は不思議とあったし、 抱き締めてくれたぬくもりも宏だった。 ずっと愛し合った恋人だから分かる。 《愛してるよゆき》 なら僕の側にいてくれよ… でも久しぶりに会えて嬉しかったよ。 可愛いって僕もう40過ぎたよ? でも彼の前じゃいつも甘えん坊の子供に なっちゃうなぁ… 僕が童顔だからかな? 君は小学生の頃から最後に会った日までいつも可愛いって言ってくれたね… 昔からわがままな僕について来てくれた…宏 《ゆき…じゅんをしんじ… るな?、、だよね宏? 本当にどこまでも優しんだから君は… 宏ありがとう、でも心配しないで。 それとごめんね約束守れそうにない…… 2人で暮らす為に僕を連れ出そうとしてくれた。僕は迷わず彼に着いていった。 高校卒業して大学入って直ぐだった。 宏は実家を離れて1人暮らしを始めた。 遠かったし、恋人なんだから一緒に暮らしたいと何度も言った。 でも最初彼は 《家族が許さないだろ?お前は将来あるし、俺らもそろそろ…距離を…おくとか》 《なんでそんなひどい事言うの?家なんか知らない!反対されても宏と暮らす!今までは連れ出してくれるって約束したのに…ヒック 別れるなんてひどい!》 《違うよ…今でもゆきが大好きだよ。ただお前の為に離れた方がいいと思ったんだ。 屋敷出たら生活大変だよ?なんでも自分でしなきゃいけないし、贅沢も出来ないし》 《バカにしないで!ちゃんと出来るよ。屋敷生活だって厳しいんだから偏見だよ。宏が別れるなら僕どうなっても知らないよ?》 《分かった。なら2人で説得しよ?》 《うん…宏大好き》チュッ 2人で屋敷に帰って必死に説得したけど 家族や相澤許してくれなかったし、 宏に屋敷警備部達に警棒で殴られ続け、怪我まで負わされ出口から叩き出された。 僕は部屋にしばらく閉じ込められ大学や外出の時はずっと相澤が離れずトイレすら中に入って来た。 宏とだけ学部は違い、会うことがあまり出来なくなった。 でも何度も抜け出し、宏の家に行っていた。 その間は凄く愛し合った。 やっぱり言わずに駆け落ちして もし成功してたら今も2人で幸せだった かな? 僕は逃げようとした事は何度かあるけど その時追ってきたのも… コンコン 「失礼します、おはようございます会長」 相澤潤一………じゅんだよ もうとっくに僕は穢れたんだ。ごめんね宏。 「ああ着替えたらすぐ出る。大翔の様子は?」 「現在は特に変化はないようです。容態が変わればすぐ知らせが入るようにしました」 「分かった」

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