連休最終日… 「智樹…狂ってるよ」 「全部全部悠里くんの為じゃないか！ せっかく桐原大翔を消すチャンスだったのに…でもね今度は確実な方法があるんだ、 意識ないからどうとでも出来るしね。 面会に行って息の根を止めるんだよ。 僕は天才だからあんな無能な公僕どもになんか捕まらないよ。安心して待っててね」 智樹狂ってる…なんでこうなったの？ 「待てよそんなの殺人じゃないか！」 「悠里くん今更なんで？ ずっと喜んでくれたのになんで？ そっか桐原が生きてるからまだ未練があるんだね…大丈夫だよ。 今度は確実に僕が仕留めてあげるよからね？そしたらあんな奴の事忘れるさ… 僕はずっとアイツがずっと嫌いだった」 《落ち着け、作戦通りに…こちらも待機してる》 「分かったよ。 俺も行く大翔の最後をみたいから」 「フフやっと分かってくれたんだねいいよ、口裏合わせが居ればより事故に見せかれるしね、じゃあ行こうねハニー」ﾁｭｯ 俺達は面会場に入り、今大翔は個室にいる。 智樹と一緒に入ったらなにも知らずに ……掛かった…… でも気は進まない 「悠里くん終わったら口裏合わせてね。 急に呼吸が乱れて心停止したと、蘇生出来ないよう、少し時間を置いてからナースコールを押して慌てるフリをする。 いいね？じゃあ始めようね。 桐原大翔今度こそお父さんの元に送ってあげるよ。さようなら」 クリニックにあった手袋嵌めて酸素マスク外して鼻から口まで塞いだ。 大翔も身体がビクつき始めて機械の音が早くなった。ピロン…ピロン…ピロン …遅いよ、早く来て これじゃ間に合わない…ダメだ止めなきゃ 「智樹もうやめて大翔が死んじゃうよー！」 「退けよ！もう少しなんだ、 これで悠里はアハハハハ早く息止まれ」 全力で引き剥がそうとしたが溝内に軽く入り、俺は痛みで倒れた… 大翔が死んじゃう…大翔… ピロン…ピロン…ピロン…やめて 「やめてーー！」 バアッ……ドタドタドタドタ 「やめろ警察だ！確保しろ」 やっと来た。 「なんだお前ら離せー… 悠里くーん…アーアー！はなせー」 智樹は数人の警察官や刑事に大翔から引き剥がして取り押さえられた。 「兄ちゃん大丈夫？」 「悠里間に合って良かった、もう大丈夫だ。よく頑張ったな」 俺は泣きながら奏太に抱きついた 「先生、大翔は？」大翔母や担当医もいる 「大丈夫です呼吸も安定してきました。 ですが念のためこの後検査は行います」 ハァ…良かったぁ、、 もう少し遅かったら大翔は…… 「ここまでよ！木下智樹 もう全て挙がってるわ！ 今までのあなたの関与した自供動画や自宅や地下室の物も全て今警察が調査中で荒がでるのも時間の問題よ。 でも貴方は確かに飛び降りには直接は手を出してなかった。 だから自供動画だけでは貴方を裁くためには不十分で逮捕状も出せない。 そこであなた自身が動くか試したのよ。 貴方がまた大翔を狙う計画を立ててたのは 悠里くん達から私に教えてくれた。 彼らのお陰で犯人は貴方と分かった。 貴方を止めたいと私に話して来てのよ、でも思い留まってくれると皆願ってた。 ちなみに草下くんも警察管理下よ。 貴方の自供から精神を操れる機械？ そんなもの普通に売ってないし、ご両親も当然事情聴取するけど、警察で入手経路もこれから調べて貰うわ、恐らく地下にあるのは貴方が所持してはいけない違法な物ばかりね。これらは全て鑑識と科捜研で調べられる。 草下くんは 今は精神科の専門医に診察を受けてるわ。 残念ながら治療記憶は戻せるかもしれないそうよ？ ご自慢の機械も完璧ではなかったわね。 しかも脳に障害や廃人にまでしてしまう可能性のある物を分かってて使用したのも当然犯罪よ。 彼は13歳未満だから処罰はないけど貴方は違うわ。証言があれば貴方は更に不利になる」 凄い淡々と言ってる怖さ検察官って感じだ。 暴れ喚いてる智樹に冷静に追い詰めてる。 こんな大翔ママ初めて見た。 「そして実際貴方は大翔に強い殺意があり、 そして実行してしまった。 貴方は計画的で知能的で用心深く頭が切れる人間、ミステリーオタクなのも聞いた。 そんな貴方が犯したミスは１つ！ 恋は盲目とはまさにこの事よ。 悠里くんには気を緩めてたんだから。 そして貴方は簡単に尻尾を出し始めた。 もっと長期戦になると思ったけど、 こんなに早く行動するとは思わなかったわ。 この部屋にはカメラもあってね今のは完全に殺意を持った犯行の証拠よ。 あなたの言う公僕…を舐めない事ね！ 母親としては貴方を八つ裂きにしたい気持ちだけど… 私も法律家で１人の検察官として伝えます… 貴方を殺人未遂の現行犯で逮捕します。 貴方は14歳逮捕もされるし、勾留もされる、 裁判になる可能性も0ではないわ、 法で裁かれてしっかり償いなさい！」 「クソババア選らそうにほざくな！…… 離せー…僕が…この僕が… ドラマの主人公気取りか？アッ？… 悠里くんをダシに利用するなんて公僕のグズどもが…… 桐原が悠里くんを奪ったからいけないんだ！死んで当然だ！ ね悠里くんは分かってくれるよね？ 愛し合ってるんだから」 バチーン！ 「分からない…最低のクズだ。 俺の大事な大翔を殺そうとするやつなんて！お前なんか大嫌い！」 「悠里くん…アー…アー…僕は悪くない…桐原が悠里くんを奪ったからいけないんだー！…はなせー…アー！」 「俺は信じたかったのに！ もう2度と顔も見たくない！」 「智樹ずっと親友で優しい奴だと思ってたのに、ちゃんと罪を償うんだな！」 智樹は暴れまくってついには制服警官の拳銃を取ろうとまでしたため後ろ側で手錠された。 最後の最後まで暴れながら叫び続けたがパトカーに乗せられて智樹は警察署に連行された。 ウーウーン…ウーウーン また１人親友を失った。 なんで…なんでなの？ 去年親友を数人失って 今年は大翔が重体に…智樹は逮捕された。 「悠里俺は居なくなんねーから安心しろよ」 奏太も協力者だ。 智樹は奏太には信頼があるからベラベラ話して不信に思い協力してくれた。 実は地下室にいた時に万が一俺に何かしてきたらと晴翔と一緒に入口で待機しててくれた。自供を録画したのも彼だ。 奏太は実は小学6年間空手習ってたし、 晴翔も小さいけど強豪サッカークラブだから かなり鍛えていて俺よりは力が強いし、1番に智樹を疑ったって大翔ママに相談するよう提案した。 「後は眠り王子が目覚めるのゆっくり 待とうな？」 「ありがとう奏太」 「兄ちゃん俺もいるからね… あとひろくんも」 「うん2人共ありがとうな」 「皆お疲れ様… 本当にありがとう全部貴方達のお陰よ。 危険に巻き込んで本当にごめんなさい。」 「あの…智樹はこれからどうなるんですか？」 「おいっ悠里！」 「良いのよ、通常14歳以上は警察署の留置場に入るわ、そして検察庁に送致される。 そこで捜査やあの子の状態によって判断される。でもこのエリアは私の担当外区域だから彼に付くことはないけど被害者家族には常に報告がいくし、立場もあるからね。 殺意のある殺人未遂の現行犯で しかも違法な物を多々所持して使用してる。 余罪もあるか…そして貴方達の証言で ご両親も医療器具や薬品を息子に自由に使わせてた事でクリニックや自宅にも捜索令状は出たみたいなの。 徹底的に調べるみたい。 恐らく閉業になるかもしれない。 彼は少年院か鑑別所か。 少なくとも不起訴はほぼないわね。 だけどあの子精神鑑定も受けるでしょうね。 私もたくさんの犯罪者を見てきたけど彼には精神的な異常を感じたわ。 サイコパスを私は疑ってる。 頭脳は良くても常識が通じない相手とかよくいるわ。 状態によっては強制入院もあり得るわ」 サイコパス…智樹…ずっと親友でいたかった… ごめんね追い込んだのは俺のせいだよね？… でもお前は１番やってはいけない事した。 俺の恋人に…仲直りレベルじゃない… 陰からじゃなく真っ直ぐぶつかってきてくれたらこんな事にならなかったよ？ さようなら智樹 木下智樹………93 THE.END