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101 大翔視点

医療技術の進歩は凄い。 「どうもお世話になりました」 「ありがとうございました」 「大翔くん退院おめでとう、ただまだ無理はしないようにね。 桐原さん息子さんは頭部を強打してますので容態が今の時点では異常は見られませんでしたが悪くなる可能性はありますのでなにか変化があれば直ぐ来て下さい」 「分かりました」 俺はついに退院した。 リハビリもめっちゃしたし苦労ばかりだけど。 新しい先生の再治療がかなり効果あったらしく8月中に退院まで出来たのだ。 それでも1学期分は入院したし、院内学級で勉強もしたけど学校では遅れが出てるだろう。 身体はもちろん完璧ではないが歩けるし、日常生活は出来るくらいにはなってるはず。 「ただいまー我が家よ」 「お帰りなさい、この日を待ってたわ。 ママずっと1人で寂しかったんだから」 「本当ごめんね心配かけて、父さんにも言われたよ母さんを1人にするのか?って」 「そう……あの人らしいわね」 実は両親は決して仲良しとは言えなかった。 むしろ喧嘩の方が多かった……理由は知らない 「今日はグラタン作るからね。 学校だけど、もう夏休みも後数日しかないし、先生に話したら日常生活に慣れるまで念のため休んだ方がいいかもしれないって、後事件の恐怖で脳にまた負担がいってまた病院にって事もあるからママとしても悩みどこだけど」 「大丈夫行くよ始業式から。 早く皆に会いたいし、勉強かなり遅れたから。それにいつまでも逃げてたら学校行けなくなるよ。伊達に桐原検事の息子やってないさ」 「流石私の息子ね。 あとその皆ならもう来るわよ」 「えっ?」 ピンポン ガチャ 「お邪魔しまーす」 「待ってたわよ。さあ入って」 悠里、晴翔に奏太に千尋もいた。 千尋も8月に面会に来て母さんとも挨拶済みだ 「本当に良かった無事退院出来て、 ずっと待ってたんだからチュッ」 「あっ兄ちゃんズルい俺もチュッ」 「俺の番チュッ」 「あっ千尋!いや今日だけは許してあげる。退院日だし…」 「なら俺からもしてやるよウーン」バシッ 「お前はいい」 「嫉妬しちゃって可愛いな千尋ちゃん」 「ウザイ、大翔の退院祝いだし」 「だな大翔完治して良かったよ、 これで揃ったな一応は…」 智樹…逮捕され連休明けからは騒動だった。 悠里と奏太は一時はショックでかなり塞ぎ込んだらしいが、ほとぼりが覚め始めてから徐々に落ち着いてきた。 「皆本当ありがとね。俺の為に」 それからしばらく学校での出来事や生活ぶりを聞いた。 夏休み 千尋は個人として選抜され全国水泳大会 今年は金メダルを2つ獲った。 晴翔はサッカークラブ関東大会優勝、全国も2位だったそうた。 悠里や奏太もどちらも応援に行ったそうだ 「大翔お前学校いつから復帰予定なんだ? もうすぐ夏休み終わるし今日の明日って訳にもいかないだろ?」 「いや1日から行くよ、早く遅れ取り戻したいからさ」 「うん、でも無理しないでね」 「ひろくん頑張ってね」 「クラスは同じだから学校では俺がサポートするよ」 「ありがとう千尋学校では1番頼りだよ」 「なんだよ!俺じゃ頼りないの?」 「違うよ悠里。 クラス違うし、どうしても会う時間がね」 「全員同じクラスだったらな」 「皆気をつけてなー」 皆帰っていった 「良かったわね、皆貴方が大好きみたいね。千尋くんも大翔に恋してるわね」 「なんで分かったの?」 「もちろん…主婦の勘!」 「そういうと思った」 「あと悠里くんの前で大胆にキスしてたから」 なるほど… とにかく来月から頑張ろう

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