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118 クリスマスイブデートと悠里初女装
《大翔視点》
12月23日 クリスマスイブ前日
クリスマスイブより前
俺はある人物に連絡し、今は車だ。
「突然呼び出してすいません、でも他に相談出来る人もいなくて」
「車で話したいと仰られた時何か感じまし
たわ。お気になさらずに…それでお話とはなんでしょうか?」
「実は立花グループの事なんです」
「と言いますと?」
俺は警視庁の桜木さん達が来てから以降の事全て話した。綾乃さんを信じて。
このネックレスもデータも正直に全部話した。
「俺はどうしたらいいか分からないんです
桜木さんに渡すべきなのか、壊すべきか、
立花さんに返すべきか」
「内容見たなら少々まずいかと思います。
今は誰にも言わずそのまま持っていて下さい
、旦那様も間違いなく消すおつもりですわ。
千尋様が絡んでいようが危険です。
私が対策を考えますからそれまでは内密に
して下さい。恐らくまだ誰にも気付かれていないはずですわ。また私から連絡します。
1番は大翔様からではなく偶然見つかったように見せかけるのが良いかとは思いますが。
とにかく今は千尋様達にも内密に」
「もちろんです、千尋や雪哉くんを危険に
したくないので…
わかりました連絡待ってます」
自宅前で降ろして貰い綾乃さんは帰った。
「どうか周りにお気をつけて下さい」
「はいありがとうございます
綾乃さんも気をつけて下さい」
「大翔様は本当にお優しいですわね。
ではまた」
家の前で降ろして貰い、帰っていった。
綾乃さんまで巻き込んでしまった
でも他に手はないしどうなるんだろう。
12月24日 クリスマスイブ当日 昼間
ウチの学校は今年は24日が終業式で明日から冬休みになるからあっという間に2学期も終わりだ。
「千尋もう冬休みだね、予定あるの?」
「来週…家でパーティーとかはやってるよ、
僕の誕生パーティーと立花グループ忘年会だよ。また偉い奴らばかり来るけどスーツはウチで用意出来るしパパが招待状出したんだ。来れる?」
ならあの相澤社長一家も居るんだ……
母さんには関わるなと言われたけど
千尋パパが招待状まで出してるし、
行かないと不味いだろう。
それに千尋の誕生日だし……
他に友達は屋敷には呼べない…
つまり俺しか行ってあげれない
「そっかおめでとう
日にちが空いてたら行こうかな。
でもお金持ちだらけの誕生日パーティーに俺がプレゼントするの恥ずかしいなぁ」
「別にいらないよ。
その日は僕の側に居てくれるだけ嬉しいよ。
もし泊まれるなら泊まって?
クリスマスとかはその…悠里と?」
「うん、今夜イルミネーション見に行くよ。泊まりはまだ分からない」
「そっか」「千尋?」
「大丈夫だよ」 「うん」
頭撫でてあげたら笑顔になった。
千尋の笑顔は本当天使だ。
「よう大翔、千尋ちゃん」
「大翔帰ろー」
「千尋また連絡するね」 「うん」
互いに見合わせて頷いた。
その後奏太とも別れ2人になり
「母さんね珍しく出張でいないんだ。
だからイルミネーション終わったらウチで
クリスマスエッチしなない?」
「それいいね、めっちゃ楽しみだよ。
じゃあ夜にね」
悠里の家に夜迎えに行き一緒に歩いた。
でもなんと悠里の服装が!えーーー
冬用のワンピースに黒タイツに小さいブーツにコートと女の子用の帽子とセミロングくらいのウィッグも着けてハーフアップでくるくるで整えてて可愛いすぎる女装だ。
女の子よりめっちゃ可愛いよ。
悠里ママがイチャイチャしやすいからって
コーディネートしたそうだ。
ありがとーママさん
「もう恥ずかしいって言ったのに…
大翔キモいかな?」
声変わりも全くないのよ、悠里も千尋も。
だから尚更女子感しかない
「めっちゃ可愛いよハニー」
「大翔も少しコートとか奮発してそうだね、
ダーリン」
「まぁね、じゃあ手を繋いで行こうね、
堂々と町中でしてみたかった」
広場いくと凄く綺麗だった。
悠里は俺の腕に組んでた、外で初めてした。
途中チャラそうな奴等が
「あの子可愛くね?」「1人声かけてー」
とか言ってた。
やはり完璧だから女装とはバレてないけど。
ナンパとかされたら困るから常に側にいよう
「綺麗だし、これこそデートってかんじだね」
「外でも出来るねチュッ」
「ウワッ大翔!」
「今日は特別じゃん」
「やっと幸せを掴んだんだね俺達」
「悠里…今はわたし、もしくはゆうりはでも可」
「ウウ…悠里幸せだよダーリン」
「可愛いチュッ愛してるハニーもう絶対離さないからね」
「ゆうりも愛してるよ大翔」
それから写真撮ったり一通り回ってから
カフェでドリンク飲みながらくっついてしばらく幸せな時間を過ごした。
「また行こうね?」
「デート毎回女装でもいいんじゃない?
イチャイチャしやすいしさ」
「うーん恥ずかしいけど確かにゆうりももっとくっついて歩きたい」
帰る途中駅で奏太と千尋がいた。
「ヨー、大翔と…えっ悠里?
お前女になったのか?」
「違うよ!今日だけだよ」
「めっちゃ可愛い、今日から俺の彼女な?」
「べー…彼氏いるもん、奏太こそデート?」
「そうそう、なぁスカートめくっていいか?下着は女物?」
「バカ、違うし、ダメに決まってるだろ!」
2人がじゃれてる間に
「大翔…」「千尋…奏多と来てたんだ?」
「うん…しつこいから来てあげた」
「そっか…」 「嫉妬した?」
「正直ないと言ったら嘘になるよ…
でも奏太は本気らしいね…
だから俺もそろそろ千尋離れしなきゃいけないのかもね」
お互いのためにも…チップの件が解決したら
「うん…1回だけ手を握ってほしいな」
千尋は白いコートだ。如何にも天使だな。
そっと悠里達が会話で夢中になってる時だけ恋人繋ぎした。
俺はズルい奴だな悠里も千尋もなんて……
「大翔今からお前ん家行かねーか?
実はさ頼みもあるんだよ」
「帰りだし、別に良いけど?」
「じゃあ皆行こうぜ」
奏太は千尋の手を取り歩き出した。
俺らも腕組んで
「なんだろうね?」 「さぁ?」
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