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第4話
《凪side》
喧嘩?それとも虐待?
今までさして他人に興味を持った事がなかった自分が、
いつのまにか鳴宮湊を目で追っている。
あの日のことはなかったかのようにお互い会話もしていない。
学校での鳴宮はいつもにこやかで、登校時にはよく友人に話しかけられているし、黒板の上の方に手が届かない女子を手伝ったり、観察すればするほど粗のない人間で、暗い事情があるようには到底感じられない。
しかしたまに休み時間に姿が消えることがある。
気になって気づかれないように後をつけると、周りを警戒しながら別館のトイレに入って嘔吐していた。
教室では毎日笑顔で過ごしているのに、この数日の間にそういうことが3度もあった。
そしてまた貼り付けたような笑顔で教室に戻っていく。
何もなかったと、自分に言い聞かせるように。
《湊side》
「門限は守れって言ったよな!?そんな事も守れないのか?ああ!?」
ああ、
今日もまた始まる、
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