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俺はアホクソ蓮爾にしてやられた。 それどころか腹立たしくなり始めた。 俺がその場で怒りを込み上げていると突然クスっと、誰かが俺に笑った。 俺はカチンときて直ぐに後ろを振り向いた。 すると後ろを振り向くと蓮爾が壁際に寄りかかりながら。 そこに黙って立っていたのだった。 「……ッ!?」 俺はその場で自分の声をつまらせた。 俺がだまり込むと蓮爾は不敵な笑いを俺に込み上げていた。 「探し物は見つかったのか?」 奴はまるで俺が探すのを知ってたかのような口調でその事を言った。 「お前が探してるのはこのSDカードか?」 そう言うとSDカードをチラリと見せつけてきた。 俺は奴に言った。 「………ッ!!」 「ああ、それだ…!」 「それをこっちに寄越せ!」 俺が威圧してそう言うとクソ蓮爾は不敵な笑いを俺に浮かべてサド気顔で答えた。 「俺がコレを簡単にお前に渡すと思ったか?」 そう言って蓮爾は其処で可笑しそうに俺に笑いを浮かべた。 「ッ……!?」 「お前のことだからきっとアレを探すんじゃないかとおもってさきに抜いておいた」 「俺の隙をついて、まさか本当にアレを俺に隠れて探してるとは…」 「お前も随分と、利口になったな」 蓮爾濡れた髪のまま、春輝に近づいた。

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