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春輝と蓮爾の野外活動

「あのな~春輝…」 「大人をあまりからかうなよ」 蓮爾がそう言うと春輝は血走った目で、 蓮爾につめよった。 「この目を見ろ!」 「俺が嘘を言ってる目に見えるか!?」 そう言う春輝の目は血走るどころか。 イっちゃっている目になっていた。 蓮爾は春輝に再び言った。 「…取り合えず一旦おちつこうか?」 「俺は正常だっ!!」 「はいはい」 春輝は震える声で蓮爾に言った。 「あれはきっと幽霊だ…!」 春輝がそう言うと蓮爾は鼻で笑った。 「ぷっ。なんだよそれ?」 「幽霊なんてこの世にいるわけがないだろ?」 「お前の気のせいだ」 蓮爾はそう言うと春輝にデコピンをした。 信じない蓮爾に春輝は取り乱した。 「本当にいるんだって…!」 「俺さっきガチで聞いたんだ!」 「ガチだって…!」 「嘘じゃねーよ!!」 「ガチなんだよ蓮爾っ!!」 いつも以上の春輝のガチの連呼にさすがの 蓮爾も、ちょっと疑った。 「春輝…」 「ガチか?」 「ガチでお前聞いたのか…?」 蓮爾がそう質問すると春輝は真顔で頷いた。 「あぁ!」 「大槻教授がプラズマ現象だって」 「ガチるくらいマジバナだ!」 春輝がそう言うと蓮爾も顔が急に青ざめた。 『大人をからかうんじゃないっ!!』 『からかってねーよ!!』 『マジなんだよ蓮爾っ!!』 『信じてくれよっ!!』 春輝はそう言うと蓮爾の腕を掴んだ。 蓮爾は必死で言う春輝を無視すると、 掴んだ腕を振り払って外に出ようとした。

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