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春輝と蓮爾の野外活動
バスは山間を走り抜けた。
バスの中では生徒達が
はしゃいで騒いでいた。
蓮爾は窓際で本を読みながら頭を痛めた。
うるさいなぁコイツら…
どうにかならないものか。
蓮爾が頭を痛めていると隣にいきなり峰月リエカが座った。
「や~ん」
「鷹刀先生大丈夫ですか~?」
「リエカが介抱してさしあげましょうか?」
「うふふ」
リエカはそう言うと蓮爾に見せつける様に大胆に胸を寄せて。
お色気攻撃を仕掛けながらにそう迫ったのだった。
蓮爾は苦笑するのを堪えてリエカに言った。
「峰月先生は相変わらず、お美しいですね」
「いや~貴女の顔を見ましたら」
「朝から疲れもふっ飛びました」
「もう大丈夫です!」
「ご心配はご無用です!」
蓮爾が然り気無く切り返すと、リエカは
蓮爾のお世辞に可愛く照れた。
「やだ~!」
「鷹刀先生ったらリエカを口説いてますのね」
「リエカ朝から困っちゃ~う」
自意識過剰な感じでリエカが照れると。
蓮爾はそのブリッコ具合に、イライラしながらも愛想笑いでその場を凌ごうとした。
そうとは知らずにさらにリエカは蓮爾に
お色気をしながら迫ったのだった。
蓮爾はトホホになりながら心の中で呟いた。
"困るのはこっちだよ"
リエカは浮かれながらひたすら隣で蓮爾に話かけたのだった。
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