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第23話

「これで大丈夫です。じきに毒が抜けて動けるようになりますよ」 「痣は残るのか?」 「数日に消えるはずです。大丈夫ですよ」 「そうか、ならいい」 グリフはリュミエルの腕を見ながらそう説明する その間、全く力が入らないリュミエルは椅子の背もたれにもたれかかったままだが、それもあと数時間で終わるらしい ネルガルはグリフに部屋を出るよう伝える グリフもいつもなら小言を言うはずだが、今日はやけに素直に部屋を出て行った グリフが出て行ったことを確認すると、ネルガルはリュミエルを椅子から抱え上げ、そのままベッドへ放り投げた もちろん体の動かないリュミエルは受け身も取れず、ベッドにぼすんと沈む 「う"っ」 「約束を破ったな。リュミエル」 痛みはない ふかふかのベッドなので当たり前だが、その反動で変な声が出てしまった そんなリュミエルにお構いなしに、ネルガルもベッドに上がってくる 怒ってる… それに、前にもこんなことがあった。初日の夜、無理矢理体を開かされ、痛く苦しい思いをした いつにも増してただならぬ雰囲気を纏うネルガルを見れば、リュミエルは震え上がりそうになる いつもの不気味な笑みも、今のネルガルの顔には存在しない あるのはただ無表情だけで、ジッとリュミエルを見つめていた 「仕置きがいる。そうだろ?」 「っ!?んやっ…ぅう」 ネルガルはそう言ってリュミエルの服を脱がし始める この流れでいい思いをしたことは一度もない リュミエルは怖くなり暴れ回りたい気持ちでいっぱいだが、あいにく体を動かすことは、毒のせいで叶わない 首だけはやっとのことで動かせるので、右へ左へぶんぶんと横に振って拒絶の意思を見せたが、もちろんネルガルにはそんなこと関係ない あっという間にすべての服を奪われ一矢纏わぬ姿となったリュミエルは羞恥で顔を赤らめた 「ひっ!」 「仕置きとは言え慣らさず入れたら切れてしまう。またグリフに怒られてしまうからな」 そういうと何やら液体を自身の指と、リュミエルの蕾にたらりとかける 後のことはリュミエルの想像した通りだ ああ、また痛いのが始まる それともそれは、息もできぬほど気持ちよくなってしまう薬なの? ここまでくるとリュミエルは自暴自棄になる 首を振るのをやめ、いきなり大人しくなるリュミエルをネルガルは見つめるが、やめてくれるわけではない 「入れるぞ」 「…んんっ」 「久しぶりだからな。念入りに」 「んっあっ、?ぅうんっ」 ネルガルはリュミエルの蕾に指を入れた 液体で濡れたそこはスルスルと指を飲み込んでいく 痛みがくると思ったリュミエルだったが、あまりにも簡単に入る指を見て驚く さらに、ネルガルの入れた指はただ単に解すだけでなく、リュミエルが感じやすい箇所を狙うように動く そのたびリュミエルは今までに経験したことのない不思議な感覚に陥った 痛くないのに、気持ちいい? 媚薬のせいしては、妙に頭がハッキリしている 困惑するリュミエルの頭を、ネルガルは何度も撫でる その間も指の動きは止まらない 「んっふぅ…あっあっ」 「…もういいだろう」 しばらく指で遊んだ後、充分に穴が解れたのを確認すると、リュミエルの強張る体を自分に引き寄せ、そそりたったネルガル自身のものを蕾に当てがった 「挿れるぞ」 「あっぅぅうっ、ふあっんん!」 ネルガルのものが入ってきた途端、指とは比べものにならない圧迫感に襲われる して、前ならここから酷い律動が始まるはずだが、意外にもネルガルはゆっくりとした動作でリュミエルを気遣うような素振りを見せ、全て入ったあたりで動きを止めた 「ほら、息しろ。大丈夫だ待ってやるから」 「はっはっ…ふぅうっん、はぅ」 リュミエルは言われた通り何度か呼吸を繰り返すがそのうち、圧迫感とはまた違った感覚に襲われる 息を吐くたびにネルガルのが良いところに当たって… 「動くぞ。息吸えよ?」 「ふぁあっんんっ、んぅっ」 ネルガルはゆっくりと動き出す そしてリュミエルの良いところを掠めるたび、体がびくびく震え、無意識にネルガルのそれを中できゅうきゅうと締めつけた ネルガルもそれが気に入ったのか穏やかな律動から、だんだんと加速する 「気持ちいいだろ?リュミ」 「あっあうっふう"っ」 しだいに動きが早くなるそれは、リュミエルの弱点をわざと狙うように突き始める そのたび、びりびりと快感の波がリュミエルの体を走る 口からとめどなく嬌声が漏れでていた 「はぁ…リュミエル…」 「あぅっ、ん!?んむ、んん!」 はくはくと必死に息を吸うリュミエルを見てネルガルは微笑むと、腰を動かしたままリュミエルにキスをした いきなりのことにリュミエルは驚き、咄嗟に口を薄く開くと、その隙間に滑り込むようにネルガルの舌が入り込んできた 常人よりも長い舌はリュミエルの舌を絡め、上顎、歯列も優しく撫で回す リュミエルは訳もわからず、ただそれを受け入れるしかない 腰の動きと舌の蹂躙に脳が痺れ、耐えきれず絶頂を迎えるまでそう時間はかからなかった もう、イき、そ リュミエルは快感にのけぞり震えるが 「まだだ」 「い"っ〜〜!?」 その言葉と共に吐き出すはずだった欲を無理矢理押し戻すような強い不快感が襲う 見るとネルガルがリュミエルのモノをイけないようにギュッと握っていたのだ 「仕置きだと言っただろ。勝手にイくな」 「ぇう、ふぅ、ぅう」 出したいのに出せないせいで、続く絶頂感に怖くなり、リュミエルは泣き出してしまうが、ネルガルは手を退けてくれない それどころか、わざと強くリュミエルを突いてきて、リュミエルを苦しめる ネルガルの"仕置き"を目前にして、いやいやと首を振らす 相当怒ってる… どうにかしてこの快感から抜け出したくてたまらない ネルガルの顔は暗くて見えないが、彼もそう長くはないだろう 汗をかいて毒が抜けたのか、先ほどよりも自由が効く体を無理矢理起こして、ネルガルの首に腕を回す 驚き動きを止めるネルガルの唇にリュミエルから ちゅっと触れるだけのキスをする そして口を離すと上目遣いでネルガルを見上げる そう、リュミエルが仕置きから解放してもらうためにとった行動は "おねだり"だった

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