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第24話

「はっ、やってくれるな」 「あっんぅうっ」 「ほら、イかせてもらいたいのだろ?ならもっと頑張れ」 「んぅっ、んむ、ふぅっ!」 リュミエルのおねだりに、ネルガルは一瞬驚いたような顔をしたが、すぐにスッと目を細めた。笑っている、と暗がりながらもそう感じ取れた 動きが止まったのも束の間、ネルガルの律動は先ほどより早くなる もっと頑張れ、と言ったネルガルの言葉に従うように、リュミエルは喘ぎながらも、ネルガルの唇に必死に吸い付く 途端、ネルガルはリュミエルの口に舌を入れ、先ほどのようにリュミエルの舌を絡めとる それに答えるようにリュミエルも舌を伸ばす 互いの口の端から唾液が漏れようと、そんなこと気にしている暇はなかった 「…くっ、だすぞ…」 「あ、やぁっ…んくぅぅ」 「はっ、可愛いやつめ…っ!」 パンッと一層奥を突かれた瞬間、ネルガルはリュミエルのモノから手を離し、2人は同時にイった リュミエルは待ち望んだ解放感に喘いだ後、腹の中でどくどくと脈打つ存在に顔を顰めた イってる…僕の中で… それは腹の中でぐるぐると熱を発しており、しばらくの間余韻に浸っていたが、突然ネルガルに引き抜かれ、中の液体はとぷとぷと蕾から溢れ出した その光景にブワッと顔に熱が集まるが、ネルガルはその様子を見つめた後、再び昂ったモノを蕾に挿れた 「はぁっ、う?ぅうん!」 「もう一度だ」 リュミエルはその言葉を強く拒否するが、もちろんネルガルには聞いてもらえず、結局日付を跨ぐころまでその行為は続いた ————————————— 「悪いなベル。まさか、そっちから出向いてくれるとは。珍しいこともあるものだ」 「まあね。せっかく1ヶ月ぶりに起きたのだから、少しは運動しないとね」 「だったら自分の足で歩いたらどうだ?」 「さて、早速天使を見に行こう」 「…無視かよ」 ネルガルの言葉を華麗にスルーするのは、怠惰の悪魔、ベルフェゴール 今日はネルガルの城にベルフェゴールが客人として来ていた 彼は従者の片手に担がれネルガルの隣を歩く そのためネルガルよりも背が低いはずの彼はいつも目線が上にあった 怠惰という大罪名が付くほどの怠け者となると、自分で歩かなくなるほどなのか。いつも彼をおぶる従者は、全く大変なものだ 「そうだ。うちの子がお世話になったみたいだね」 「…悪いな、お前のお気に入りなのに、腕をちぎっちまった」 「あーいいよいいよ。腕なんてまた生えてくる。それにあの子は意外と頑固なとこあるしね。それで今どこに?」 「庭にいるはずだ。行くか?」 「うん、先にそっち回収してから行こうかな」 ベルが言ったうちの子、というのは先日リュミエルを危険にさらしたロスのことだ ロスは元々ベルの下部だったが、無理を言って貸してもらっていたのだ 奴は面倒見がよく、常に冷静だったのと、一度リュミエルとの面識もあったため、子守に適任だと思ったのだが、そういうことでもなかったらしい ロスはベルの言うことには絶対に従う だが、ネルガルの命令に関しては優先度が低い そのため今回のような問題を起こしたわけだ そして、それに怒ったネルガルは人の物だと言うにも関わらず、傷をつけてしまったのだ それもベルがかなり気に入っている下部の1人だ 小言の一つや二つ言われると思ったが、 対して怒っていない様子だ 相手がベルでよかった ネルガルは素直にそう思った ロスの元に向かうため庭に行くと、あの日ネルガルが腕を切ったあの場所から、一歩も動かず佇むロスの姿が見えた あれから3日ほど経つが、今までずっとあそこにいたのか? ネルガルは不気味に思いながらも、ベルの後に続いた 「!…ベル様」 「ヘマしたんだって?ロス」 「…僕は、間違ってない」 「そう?まあ何はともあれ、もう帰りなさい。腕も治してもらわないとね」 ベルの存在に気づいたロスは、尻尾を振りながらベルに近づいてきた そしてベルがロスに帰還命令を出すが、ロスはその場から動こうとしない 一度悩むような素振りをしたあと、ベルの顔を見ると気まずそうに口を開いた 「…リュミエルに、会いに来たの?」 「そうだよ。最後に挨拶しに行く?」 「…行く」 「そ。いいよね?ネルガル」 「…まあ、挨拶くらいなら」 どうやらロスは最後にリュミエルに会いたいらしい ベルは簡単にそれを受け入れるが、ネルガルは渋々といった様子で了承する リュミエルが怖がるかもしれないから本当は会わせたくないが、こちらもベルから借りていた身なので、それくらいの願いは聞いてやらないと割に合わない そうこうして、ネルガル、ベル、ロスの3人でリュミエルの部屋に向かった 「リュミエルってどんな子?」 「可愛いぞ。この前は向こうから俺にキスしてきたんだ」 「なんだ、上手くやれてるみたいだね。ネルガルの事だから、てっきりもう死にかけなんじゃないかな、と」 「そんなわけないだろ」 ネルガルとベルは談笑しながらリュミエルがいる部屋へと向かったが、それよりもネルガルは気になっていることがあった さて、リュミエルはベルの姿を見てどんな反応をするのか… 怖がって逃げるか、隠れるか、それとも… ネルガルは少し不安になりはしたが、まあそこまで心配することではないだろうと、気を取り直して、リュミエルのいる部屋のドアを開けた

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