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第一章(十四)休日の楽しみ
あの後、幸 はベッドの中で、優一 との行為を思い出して、一人涙を流した。
優一の為にと身を委ねていると、要求はどんどんエスカレートしていき、それに応えるのがとてもつらかった。
もう抱かれるのは嫌だったが、優一のところ以外に幸の居場所などない。
それに、幸は優一の事が大好きだったので、どんなに嫌でも、求められれば拒否する事など出来なかった。
この日は店の定休日で、いつものように優一が自室でくつろいでいると、幸が階段を上ってやって来た。
優一は昨日はやり過ぎたと思ったので、もしかしたら幸が来ないのではないかと心配した。
しかし、幸がいつものように来た事で、昨日の行為が嫌ではなかったのだと安堵し、むしろ喜んでいたのではないかと考えた。
それなら、遠慮する必要などなく、幸を思うままに抱いていいのだ。
本来なら、仕事を教えなければならないのだろうが、優一は幸を抱く事しか考えられなくなっていた。
「可愛いね」
優一は幸を抱きしめると、首筋に顔を埋めて、その匂いを吸い込む。
「今日も気持ちいい事をしようか」
優一は、幸をそのままゆっくりと布団に寝かせた。
そして、幸の服を脱がせると、白い肌に舌を這わせ、手で撫で回す。
「やっ」
幸は優一に体を委ねていたが、くすぐったくて、堪らず身をよじった。
「気持ちいいかい?」
優一は吐息混じりの声で、幸の耳元に囁く。
幸は気持ち悪くて顔を背けたが、優一はもう一度自分の方を向かせた。
優一は幸の顔をじっくりと見るが、何度見ても、やはり恵によく似ていた。
「可愛いね」
優一は深く口付けて口の中に舌を入れた。
「はっ、んっ」
幸は苦しそうに息をするが、優一は意に介さず、幸の口を犯し続けた。
そして、しばらくして口を離すと、今度は幸の足をとって股間を舐め始める。
「やっ」
ずっと大人しくしていたが、幸は昨日の事を思い出し、耐えきれなくなって、優一の頭を押し返そうとした。
しかし、優一はやめる気配などなく、幸の股間を執拗に舐めまわした。
「やっああ」
幸は頭の中がおかしくなり、助けを求めようと声を出すが、言葉にならずに喘ぎ声に変わる。
優一は、その声に顔を上げると、幸の顔をじっと見る。
幸はやはり恵に似ていた。
「可愛いね」
優一はうっとりと幸を見つめた。
そして、乱れる幸を見て、恵を感じようと思った。
「幸、もっと気持ち良くなろうか」
優一はそう言うと、唾液で指を湿らせて幸の後ろにあてがう。
「痛いっ」
しかし、指を入れようとすると、幸は我慢出来ず足を動かした。
「大人しくして」
優一は足を割ってそこに舌を差し入れた。
「やめてっ」
幸は恐怖で暴れようとするが、両足をがっちりと押さえられて抵抗する事が出来なかった。
「いやっ」
優一は暴れる幸を押さえつけたまま、舌でじっくりと解していく。
そして、しばらくすると、優一はもういいだろうと顔を上げた。
幸は今度こそ解放されたのだと息を吐くが、優一にはやめる気など毛頭ない。
「ちょっと我慢しようね。すぐに気持ち良くなるから」
優一は舌で解したところに、もう一度指を差し入れた。
ゆっくり入れると、今度は指が根元までするりと入った。
「やっ」
幸は怖くて身をよじったが、優一は離そうとはしなかった。
「大丈夫。気持ち良くなるから」
優一はそう言うと、探るように指を動かした。
「んっ」
一箇所を刺激すると、幸の体が反応してピクリと動いた。
「ここだね」
優一が執拗に攻め立てると、幸の性器が何度も痙攣した。
「はっ、やっ」
幸が感じていると悟ると、今度は幸のものを口に含んで、さらに刺激を加える。
前と後ろを同時に犯されて、幸は突き抜けるような感覚に、頭が混乱して恐怖に襲われた。
『助けて』
「た、あ、ああ……」
しかし、助けを求めうと開いた口から出たのは、淫らな喘ぎ声だった。
優一は幸から口を離すと、下から顔を覗き込んだ。
淫らに喘ぐ幸が恵と重なり、さらに幸をいじめたくなる。
「ここが気持ちいいのかい?」
幸は優一に攻め立てられて、気持ち悪くて身をよじる。
「もっ、やっ」
助けを求める幸の声に、優一は興奮を覚えた。
優一は、このまま幸の中に突き入れたかったが、さすがに急には無理だろうと思いとどまった。
「もう少し慣れたら、もっと気持ちいい事をしようね」
優一は幸の中から指を抜くと、仕方なく自分で股間を扱き始めた。
「可愛いね」
そして、荒い息を吐きながら手の中で果てると、ぐったりと横たわる幸の体を抱きしめた。
「大好きだよ」
優一が抱きしめると、幸もその背に腕を回した。
「僕も、おじいさん大好き」
行為中の優一は怖かったが、終わるといつものように優しかった。
だから、幸は大好きな優一の要求にひたすら応えた。
しかし、優一は、幸が抵抗しないのを喜んで抱かれていると捉えた。
そして、快楽に悶える幸と、恵を重ね合わせた。
「じゃあ、また後でしようね」
優一はうっとりと目を細め、幸の耳元に囁いた。
優一はひとまず満足をすると、ちゃぶ台を出した。
昼の仕出し弁当が届くまで、二人でお茶をするのが店休日の通例なのだ。
おやつを食べ終え、届いた仕出し弁当も片付けると、優一はもう一度幸の服を脱がせた。
「おじいさん?」
自分もズボンを脱ぐと、今度は幸を自分の股間に誘導した。
「舐めてごらん」
幸は嫌で堪らなかったが、大好きな優一の頼みを断る事が出来なかった。
「いい子だ」
そうして、幸に奉仕させ、あるいは攻め立てて、優一はいつもの閉店時間になるまで幸を弄んだ。
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