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第一章(二十四)慣れない行為の途中で

 仕事が終わると、(みゆき)は毎夜優一(ゆういち)に抱かれた。  昼は優秀な弟子であったが、夜は完全に優一のおもちゃだ。  確かに、いつもやっていれば、行為自体には慣れてくるが、それと好きとは別物だった。  幸は夜の行為が嫌で堪らなかったが、昼の優しい優一が大好きだったので、悪い事をされているとは思いもせず、ただ大人しく従った。 「今日もよく頑張ったね」  優一はそう言って幸に口付けると、体中を撫で回す。 「んっ、はっ」  幸の唇の端から漏れる息遣いは、堪らない色気があった。 「可愛いね」  優一は幸の頬をそっと撫でながら、じっくりと顔を見る。  近くで見ても、幸は恵によく似ていた。  そして、(めぐみ)にそっくりな幸が、大人しく体を差し出している。  優一はまるで恵を征服しているような気がして、堪らなく興奮した。 「今日も気持ちいい事をしようか」  優一は幸の尻の穴に舌を入れて、音を立てて舐め回した。  そして、少し解れてくると、指を口に含んで湿らせてから、幸の尻の穴に入れて掻き回し始めた。  一本が二本と増えて行き、最終的に、三本の指で幸の中を執拗に犯した。 「ここかい?」  優一が一箇所を攻めると、幸が声を漏らした。 「あ、ああっ」  幸は、恥ずかしくて怖いのを耐え、優一が喜ぶならと必死で身を委ねた。 「やっ、ああ」  しかし、幸の喘ぎ声を聞いて、優一は幸が喜んで抱かれているのだと思った。 「気持ちいいね」  現に、優一が幸の股間を見ると、幸のものはピクピクと動いている。  優一が幸の性器を口に入れると、幸は顔を隠して何度も頭を振った。 「やっ、あっあ」  何か話そうと口を開く度に、言葉の代わりに小さな喘ぎ声が漏れた。  優一の下で、幸は悶えながら喘いでいた。  まだ幼く純真だった幸を最初に汚したのは優一だった。  初めはあんなに痛がっていたのに、今では優一の性器もすんなりと飲み込み、腰を動かすまでになった。  (しつ)けられて、幸はどんどん淫らに、優一の望む色に染まって行く。 「幸は僕の物だよ」  優一は幸の内腿をきつく吸って、印を刻みつけた。 「ほら。見てご覧」  そして、それを幸に見えるように足を上げると、優一は幸の股を割った。 「もっと気持ちよくなろうね」  優一が中に入ろうと、性器を幸の入口に当てると、幸はこの後始まる行為を想像して、きつく目を閉じた。 「うっ」  いきなり、優一のうめき声がして、幸の足が布団に落ちた。  幸が何があったのかと目を開けると、優一が頭を抱えてうずくまっていた。 「どうしたの?」  幸は驚いて優一の顔を覗き込んだ。 「頭が痛くて、誰か呼んで……」  優一は言い終わらないうちに、意識を失って布団に倒れ込んだ。 「おじいさん?」  心配して体を揺らすが、優一は目を覚ます気配がなかった。  ただ事ではないと思い、幸は慌てて自宅に電話をかけた。

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