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第二章(十五)男の子

 (みゆき)はリビングで何人もの男たちに囲まれていた。  性器を(くわ)えさせられ、乳首をいじめられ、前を扱かれ、後ろを犯される。 「本当にいいねこの子」  男たちは夢中になって、代わる代わるに幸を犯した。  幸はつらくて苦しくて怖かったが、言う事を聞けば(めぐみ)に手を出さないという約束を信じて、どんな要求にも従った。  恵を助ける為なら、我慢する事くらい、幸にとっては何でもなかった。 「あっ」  幸が声を上げると、男たちは興奮して、さらに幸を攻めた。  そして、もっと声を出せと要求する。 「あっあっああああ」  後ろから激しく突かれて何度も絶頂に達し、その度に声が漏れた。 「この子、精通まだか。じゃあ何度でもイかせられるな」  男はそう言って、さらに激しく腰を振った。 「もっやっ、助けっ」  幸が助けを求めると、古川(ふるかわ)が冷たい目で幸を見た。  そして、輪から離れて、恵の元に歩いて行く。 「幸君。大人しく言う事を聞くんじゃなかったの? 次、助けを求めたらお母さんいじめるよ?」  その言葉に、いちはやく反応したのは、幸ではなく恵だった。 「何、言って……!」  しかし、古川は恵の方を見向きもせず、幸に問いかける。 「さあ、どうする?」  幸は、確かに助けを求めてしまったが、反射的に声に出ただけで、恵を助けたい気持ちに変わりはない。 「あ……わかっ……あっ」  答えようとした言葉が喘ぎ声になる。 「幸君が答えられないから、ちょっと休んで」  古川に言われても、男たちはやめようとしない。  (ごう)を煮やした古川が、男たちにもう一度告げた。 「幸君が同意したら、もっと何でもさせてくれるらしいよ」  それを聞いて、やっと男たちが手を止めた。 「幸君どうするの?」  聞かれて、幸はさっき言おうとした事をもう一度言った。 「分かりました。だからお母さんをいじめないでください」  しかし、約束するという事は、例え喘ぎ声であろうと、助けを求めるような言葉を言ってはいけないという事だ。  それは、幸にとっては難しい注文だったが、恵を助ける為には従うより他なかった。 「自分の身を犠牲にしてお母さんを守るなんて、さすが男の子だね」  古川はそう言ってから、無言で(あご)をしゃくると、男たちは再び幸を犯し始めた。 「やめて!」  恵は耐えられなくなり、古川に懇願した。 「じゃあ、あやちゃんがあいつらの相手をするの?」  言われて恵は黙り込む。  幸を見捨てる訳にはいかないが、強姦されるのは怖かった。 「どうする? 幸君つらそうだけど?」 「それは……」  恵は頭の中で色々と考えた。  自分が男たちに従ったとして、幸を助けてくれる保証はどこにもない。  それに、幸は優一とも寝ている訳だし、先日も強姦されている。  今だって男たちに抱かれて感じているように見えるし、好きで抱かれている可能性もある。  それに、幸は、もう既に、男たちに散々犯されているのだ。  それなら、自分を犠牲にする必要はない。 「どうするの? 答えないならこのまま続けるけど?」  恵は古川の言葉に黙り込んだまま答えなかった。 「最低の母親だな。せめて息子の頑張ってる姿でも見ておきなよ。目を()らしたら……分かってるね?」  古川は言い捨てると、幸を犯す輪に戻って行った。 「もう、いやだあ」  恵はその場に泣き崩れた。  しかし、泣きたいのは幸も一緒だった。  こんな事をされて、嬉しい筈がない。  経験があるとかないとか、そんな問題ではない。  泣きたい気持ちを懸命に堪えて、男たちの命令に従っているのだ。  どのくらい経ってからか、男たちが一人また一人と幸を犯す手を止めた。  男たちは下着をつけたり、まちまちな格好でその場を離れると、ソファに座ったり飲み物を飲んだりと、思い思いの行動を始めた。  幸はこれで解放されたのだと胸を撫で下ろし、服を拾って着ようとした。  しかし、それを男の一人が止めた。 「誰も服を着ていいなんて言ってないだろ?」 「あ、ごめんなさい」  幸は慌てて謝ると、服から手を離した。  しかし、男は許す気はないらしく、幸の体を抱き寄せて、耳元に囁く。 「悪い子にはお仕置が必要だな」  そして、古川に声をかけた。 「ここって玩具(おもちゃ)あったっけ?」 「ああ、あるよ。持って来よう」  古川は男に答えると、その手にバイブを渡した。 「ありがとう」  男はバイブを受け取ると、幸の後ろに差し込んだ。  それが何か分からず、幸が戸惑っていると、バイブが中で突然動き出した。 「あっあっ」  幸は身をよじって床に転がった。 「何だ。面白い事してるな。まだ十分楽しめそうじゃないか」  男たちは幸の周りに戻って来ると、よがる幸を見て声を出して笑った。  そして、一息ついて、また興奮し始めた男たちが、幸を(なぶ)り始めた。

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