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幸福論 第三章(三十一)屈辱的な行為 | 汐なぎの小説 - BL小説・漫画投稿サイトfujossy[フジョッシー]
目次
幸福論
第三章(三十一)屈辱的な行為
作者:
汐なぎ
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第三章(三十一)屈辱的な行為
沢井
(
さわい
)
は
多田
(
ただ
)
に歯向かう事が出来ず、何も言えないまま部屋に帰った。 「くそっ」 沢井は、吐き捨てるように言って、ゴミ箱を蹴り飛ばした。
幸
(
みゆき
)
は性別の事を
揶揄
(
からか
)
われていじめられた事があるのだから、少女に見られる事は嫌に違いないと思う。 それなのに、
川上
(
かわかみ
)
に女装させられて抱かれるなど、もっての外だろう。 しかも、信頼する多田に命じられて、面識もない男に体を許さねばならないのだ。 一晩でもつらいだろうに、多田は幸を一週間預けたのだと言った。 確かに、沢井がやっている事も大差ないかもしれないが、それでも多田のやり方は酷いと思ってしまう。 「幸……」 沢井はもう、幸を心配する気持ちが、情なのか愛情なのかすら分からなくなっていた。 川上は郊外の大豪邸に住んでいる。 そこには、何人もの使用人がおり、川上は身の回りの世話を全て使用人に任せていた。 川上の部屋には、寝室と、衣装部屋と、リビングの三部屋がある。 それに、バスとトイレがついているという仕様だ。 川上は幸を自室に連れて帰ると、まず衣装部屋に案内した。 そこには、ずらりと可愛い女の子用の服が並んでいて、ちょっとしたスタジオのようになっている。 ここで、連れて来た少年を着替えさせたり、化粧をしたりするのだが、今日の川上は忙しい事もあり、幸に化粧はしない事にした。 別に用が終わってからゆっくり抱けばいい話なのだが、川上は幸の魅力にあてられて、待つ事が出来なくなったのだ。 川上は、幸の顔を見ながら、クローゼットに並んでいる服を指でなぞって行く。 「幸ちゃんには清楚な感じが似合いそうかな?」 そして、白や淡い色を基調にしたドレスやワンピースを何着か、幸の足元に置いた。 「着てごらん」 そう言われて、幸は驚いたように川上を見る。 幸もこんな生活を続けて来たのだから、自分が何をさせられるかは分かっていたし、納得してここに来た。 だから、この男に抱かれるのだろうとは思っていたが、まさか少女の服を着せられるなど想像の範囲外だ。 「僕は……」 幸は、川上が自分の性別を勘違いしているのだろうと思い、訂正しようとした。 しかし、川上は気にするでもなく、下卑た笑みを浮かべて、幸の胸にワンピースをあてる。 「まずは、これからだよ」 川上は否やを言う事を許さぬ調子で、幸にワンピースを手渡した。 幸は、受け取ったワンピースを見てしばらく考えていたが、意を決したように自分の服を脱ぎ始める。 最早、幸を動かしているのは、多田の命令に従わないといけないという、その思いだけだ。 川上は、その様子を
視姦
(
しかん
)
するようにじっと見る。 幸は、その視線に
嬲
(
なぶ
)
られながらも、なんとか着替え終える事が出来た。 「いいね」 それを見て、川上は満足そうに笑みを浮かべると、カメラを持って幸の周囲を回りながら、写真を撮り始めた。 幸は、そのシャッター音を聞く度に、いじめられた時の事や、レイプされた時の事を思い出したが、唇を噛んで必死に耐えた。 「じゃあ、次はこっち」 言われるままに、幸は何着もの服に着せ替えられ、その度に何枚もの写真を撮られた。 そうして、幸が出された服全てを着終えると、川上は撮影データを見比べて、
下卑
(
げび
)
た笑みを浮かべる。 「うん、やはりこれが似合うね」 そして、フリルのたくさんついた、前開きの真っ白なワンピースを手に取った。 「これを着てごらん」 川上はワンピースと一緒に白いニーソックスを渡す。 幸が渡された服に着替えていると、川上が最後に白い布を手渡した。 「後、これに履き替えてね」 そう言って、川上から渡されたのは白いパンティで、幸は赤面して
俯
(
うつむ
)
いた。 着替え終わると、幸は真っ直ぐな長い黒髪のウィッグを被らされ、最後に赤い紅をひかれる。 「想像以上だ」 川上は酷く満足したように、幸の肩を抱き締めた。 そして、ワンピースの
裾
(
すそ
)
をめくると、パンティに指をかける。 幸は恥ずかしくて目をきつく閉じるが、川上は構わずそこからスルッと
太腿
(
ふともも
)
まで下ろす。 「このまま、足首までパンティを下げて」 川上は耳元に
囁
(
ささや
)
くと、よく見えるようにと幸の正面に回った。 幸は恥ずかしくて、どうしたらいいのか分からずに戸惑う。 「さあ」 しかし、再び催促されると、幸は意を決して、パンティを足首まで下ろす。 「可愛いね」 そう言うと、川上は幸を抱き上げて、そのままベッドに押し倒した。 そして、ワンピースのボタンを外すと、既に幸の白い肌は、羞恥で赤く上気していた。 「いいね」 川上は興奮したように、荒い息を吐きながら、幸の乳首を
舐
(
な
)
め始めた。 幸は気持ち悪くて体を反らすが、川上は乳首を
執拗
(
しつよう
)
に舐め回す。 そうして、しばらくすると、幸の体がピクリと動いた。 「あっ……」 そして、幸の口から吐息が
漏
(
も
)
れる。 「感じるかい?」 川上は乳首を指でこねくりながら、幸に深く口付け舌を
絡
(
から
)
める。 「んっ……んっ」 口の
端
(
はし
)
から漏れる吐息が、さらに川上を興奮させた。 川上は、幸の肌に舌や指を
這
(
は
)
わせながら、ゆっくりと下半身に降りて行く。 幸は、川上の
愛撫
(
あいぶ
)
が嫌な
筈
(
はず
)
なのに、意に反して体が反応するのを止められない。 「あっ……」 幸の吐息は微かな
喘
(
あえ
)
ぎ声に変わった。 川上は内腿に舌を這わせながら、くぐもった声で幸に告げる。 「幸ちゃんは大人しそうに見えて、
随分
(
ずいぶん
)
とエッチな体をしてるんだね」 そして、今度は幸の股間を音をたてて舐め始めた。 幸の開発されて敏感になった体は、川上の愛撫に素直に反応する。 「ああっ」 川上は股間を舐めながら、今度はローションを取って後ろに指を入れた。 「あっあっ」 冷たさと刺激で声が漏れる。 川上は前を口で吸いながら、指の本数を増やして行く。 そして、幸が感じるポイントを執拗に攻めた。 「あっああ」 川上は口を離すと、幸に囁きかける。 「もっと大きな声で鳴いてごらん」 そう言って、幸の中をかき回した。 「あっあああっ」 中をいじめ抜かれて、幸が声を上げる。 「こんなに淫らな声を出して。幸ちゃんはいけない子だな」 川上は指を引き抜くと、上半身を起こし、幸の足を取って中に突き入れた。 それと同時に、幸の股間も刺激する。 「あ、あああっ」 幸が声を漏らすと、川上は
恍惚
(
こうこつ
)
の表情を浮かべた。 「私に、もっと色んな顔を見せてごらん」 幸は攻められて、川上の下で喘ぎ
悶
(
もだ
)
えた。 何も知らない子供のように見えて、体は抱かれる喜びを知っており、どこまでも淫らだった。 そして、中は弾力があり堪らなく具合が良い。 「幸ちゃん、最高だよ。これは取引以上の価値がある」 川上は激しく腰を打ち付けて、何度も何度も幸の中に出した。 少しの筈が、川上は気持ちが
昂
(
たかぶ
)
ってしまい、自分を抑える事が出来なかった。 確かに、これまでも、何人もの少年を買って色んなプレイをして来た。 抱かれるのに慣れてすれている子や、
媚
(
こ
)
びを売るように振る舞う子、或いは怖くて泣き出す子など様々だったが、幸はそのどれとも違っていた。 その様子が、川上を魅了し興奮させるのだ。 川上は満足して幸から離れると、我に返って時計に目を向ける。 すると、予定の時間はとうに過ぎていて、川上は慌てて携帯を手に取った。 ミュートにしていて気付かなかったが、着信履歴に秘書の番号が載っている。 川上は、履歴から秘書に電話をかけると、幸の髪を撫でて頬に優しく口付けた。 「続きは夜にしよう。それまでいい子で待っているんだよ」 幸は言われて、川上の顔を見る。 それから、
掠
(
かす
)
れる声で返事をして小さく
頷
(
うなず
)
いた。 川上はその様子を見て、満足そうに微笑むと、ベットから出てシャツに
袖
(
そで
)
を通した。
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汐なぎ
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