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第三章(三十三)依頼の件

 朝起きても、川上(かわかみ)はまだ昨夜の余韻(よいん)を引き()っていて、体の芯まで震えていた。  隣を見ると、(みゆき)がぐったりと横たわっていて、川上が起きても目を醒ます気配はない。  昨夜はあれだけ感じて乱れていたのに、寝顔はまるで純真な子供のように見え、川上は自然と笑みが(こぼ)れた。 『多田(ただ)が気に入る訳だ』  川上は幸に口付けて、その白い肌に指を()わせた。 「また帰ったら抱いてやろう」  そう言って、川上は名残惜(なごりお)しそうに幸から体を離す。  そして、使用人の一人を呼びつけると、後の世話を全て任せて邸宅を後にした。  川上は、客が来ると言う事で、車で事務所に向かっていた。  その車内から、川上はある男に電話をかける。 「頼みたい事があるんですが」  川上は口元に笑みを浮かべながら、受話器の向こうに話しかける。  これは、相手への依頼の電話で、川上は二言三言、話して通話を終えた。 「まあ、足は出るがいいだろう」  川上はそう言って、端末をカバンにしまった。  そもそも、川上が今回の件を依頼しようと思ったのは、相手とは仲が悪いと言う訳ではないが、何かといがみ合う関係だからだ。  それが、今回の件を(しぶ)っていた一因(いちいん)でもある。  なので、はじめは、自分と縁のない弁護士に依頼して、仕事が失敗したとしても適当にお茶を(にご)そうと思っていた。  しかし、健気(けなげ)に尽くす幸の態度は、川上の心を動かすには十分で、それに報いる(ため)に、多田の依頼を片付ける事に全力を注ぐ事にした。  そして、川上は考えた末、自分の息がかかっているとバレてはいるが、馴染(なじ)みの腕の立つ弁護士任せるのが最善と言う結論に達したのだった。  川上は自室に戻ると、まっすぐベッドに向かい、寝転ぶ幸の髪を手で()く。 「ウィッグを脱いだら、ダメじゃないか」  幸は慌てて起き上がると、枕元のボサボサになったウィッグを被った。 「ごめんなさい」  慌てて謝る幸に、川上は目を細めて口付ける。 「寝乱れた姿も可愛いよ」  川上はそう言うと、幸の手からシーツをはがして足をさする。 「今日も着替えをしようか」  そして、川上は幸を抱き寄せると、ベッドから降りるように誘導した。  今回、川上が選んだのは、白のブラウスに黒のノースリーブのワンピースという、一見メイドのような清楚な格好だ。  それに、昨日と同じウィッグを(くし)()かして幸に被せると、新しいパンティを履かせた。 「良く似合うよ」  その後、川上はいつものように、幸を()めるように撮影する。  バストアップ、全身、スカートの中。  そして、心ゆくまで撮影すると、川上は幸の体のラインをなぞるようにしてしゃがみ込み、スカートを上げて、頭を中に突っ込んだ。 「スカートを上げておくんだよ」  言われて、幸はスカートの(すそ)をつまむ。  そして、川上は幸のパンティを横にずらし、バイブを入れた。  すると、幸は中を刺激されて、言いようのない快感に襲われ、思わず声が()れる。 「あああっ」  その声を聞いて、川上は下卑(げび)た笑みを浮かべた。 「昨夜、随分(ずいぶん)と喜んでくれていたからね。プレゼントだよ」  そして、川上は幸の股間に口付ける。  しかし、幸はそんなプレゼントなど欲しくはないし、なんなら今すぐにでも抜いて欲しかった。 「あっあああ」  幸は堪らず(あえ)ぎ声を漏らすが、川上は更にパンティの上から股間を舐めて刺激し、空いた手で太腿(ふともも)()でた。  幸はあまりの刺激に、まともに立っている事が出来なくなり、膝から崩れ落ちそうになる。 「あっああ」  幸が羞恥に身を(よじ)ると、川上が口を離して告げる。 「しっかり立っているんだよ」  そして、パンティをずらすと、直接幸のものをしゃぶり始めた。 「あああっ」  幸が足を踏ん張って倒れそうになるのを懸命に堪えていると、しばらくして、川上がスカートから顔を出した。  そして、川上は再びカメラを取り出す。 「幸ちゃん。パンティを足元まで下ろしてみようか」  幸は、言われるままパンティを足元まで下げると、今回は秘部が見えるようにスカートを上げたままでいるように命じられる。 「ああっ」  けれど、幸は立っているのがやっとで、それどころではない。 「ほら、幸ちゃん」  それでも、川上に命じられて、足を震わせながらスカートを(まく)り上げた。 「いいよ」  川上は荒い息を吐きながら、下半身裸の幸の姿を様々なアングルから写真に撮る。  幸の白い肌は、激しい快感と恥辱に赤く染り、川上を更に興奮させた。 「幸ちゃん可愛いよ」  川上はやっとバイブを外すと、幸を抱えてベッドに寝かせる。  そして、幸の股を開かせると撮影を再開した。 「昨日は興奮して、あまり撮れなかったからね」  幸の手を動かし、ウィッグを整え、スカートの開き具合を調整する。 「ああ、いい子だ」  川上はしばらく撮影を続けていたが、自身のものが張り詰めて、我慢の限界に達していた。  待ちきれず、川上はそのまま幸の足を上げると、散々いじめ抜かれた秘部に突き入れた。 「ああっ」  幸の体は(みだ)らに反応し、恥ずかしくて声を押し殺そうとするのに、感じてしまって声が出るのを抑えられない。  その様子を見て、川上はゴクリと喉を鳴らす。 「幸ちゃんは、大人しい顔をして、いけない体をしているね」  川上は荒い息を吐きながら、幸の中を堪能するようにゆっくりと腰を動かす。  それに合わせて、幸の口から色っぽい吐息が漏れた。 「可愛いね」  川上は耳元で(ささや)くと、幸に激しく口付けた。 「はっ、んっ」  幸は口付けに応えて舌を絡める。  川上はしばらく口付けを楽しんだ後、幸の耳の中に舌を差し入れた。 「いやらしい子だ」  そして、幸の耳元に囁くと、徐々に腰の動きを早くして行く。 「幸ちゃん、気持ちいいかい?」  川上は、興奮して荒い息を吐きながら幸に尋ねる。  それに、幸は返事の代わりに喘ぎ声を漏らした。 「ああっ」  その声に、川上は下卑た笑みを浮かべる。 「どうして欲しいか、おねだりしてごらん」  川上が尋ねるが、幸は答えられるような状況ではない。 「あっあああ」  幸は顔を隠して恥ずかしそうにしながらも、喘ぎ声を止める事が出来なかった。。 「幸ちゃんはエッチだもんね。どうして欲しいか言ってごらん」  欲しい筈がないのに、幸の体は快感に震えていた。  幸は頭がおかしくなりそうなのを必死で堪える。  そして、多田の為と思い、川上の望む言葉を吐いた。 「もっと、激しく……突いて……ください……」 「良く言えたね。じゃあ、いい子の幸ちゃんにはご褒美をあげよう」  川上は幸に口付けると、感じるポイントを激しく攻め始めた。  すると、幸の口からは、止められない喘ぎ声が漏れる。 「ああああっ」  川上は下卑た笑みを貼り付けて、幸の前と後ろを攻めまくった。  それに反応して、幸は淫らな声を上げながら、体を捩って(もだ)え続けた。

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