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第三章(三十六)変わった趣向

第三十六話 変わった趣向  この日の衣装は、生成(きな)りの膝下丈のワンピースだった。  襟はセーラー、スカートはプリーツになっており、清楚な印象をうける。  川上(かわかみ)は、それに茶色のロングヘアを緩く巻いたウィッグを選んだ。 「幸ちゃんは色んな服が似合うね」  幸を姿見の前に連れて行くと、川上は長い巻き毛に指を(から)めた。 「ほら、可愛いよ。見てごらん」  川上は、後ろから抱きしめて幸の耳元で(ささや)く。  幸は目を()らしたかったが、言われるままに鏡に映る自分の姿を見た。  そのワンピースは、何処かの学校の制服のようにも見えて、学校に行っていない幸には違和感しかなかったが、これは川上が考え抜いて選んだ衣装だった。 「今日は幸ちゃんの為に、若い男を二人呼んでおいたから」 「えっ?」  幸は、その言葉に驚いて川上を見た。  しかし、川上は気にした風もなく、鏡の中の幸に下卑(げび)た笑みを向ける。  今回の趣向は、清楚な格好をした幸を男達が凌辱(りょうじょく)すると言うもので、川上は考えただけで堪らない興奮を覚えた。 「それって……」  幸はこれから起こる事を想像し、不安に心臓が早鐘を打つ。  川上にも、幸の鼓動は伝わっている筈だが、何事もないように、今日の趣向について説明を始めた。 「今日は、私を入れて三人に抱かれるんだよ。幸ちゃんは私だけじゃ物足りないだろ? きっと、玩具(おもちゃ)より気持ちいいよ」 「僕は……」  幸の脳裏に、輪姦(りんかん)された時の事が()ぎる。  大勢に揉みくちゃにされて、痛いのか気持ちいいのか分からない状態で、何度も何度も中を突かれた。  あの時、幸は怖くて堪らなかったが、逆らう事も出来ず、男達の言う事に従うしかなかった。 「大勢でやるのは初めてかな? 心配しなくても平気だよ。皆、慣れてるから」  川上は幸の思いなど気にもせず、耳元にねっとりとした声で囁くと、スカートの(すそ)から手を入れて、股間をまさぐる。 「今まで感じた事がないくらい気持ち良くなれるよ」  もう既に、川上は欲望を抑えられなくなっており、荒い息を幸に吐きかける。  川上は、男達を待っている余裕もなく、このまま事に及ぼうとした思ったが、その時、見計らったかのように、ドアをノックする音が聞こえた。  ドアの外で野太い男の声がする。 「来ました」 「入れ」  川上がそれに返事をすると、鍛え上げられた体をした男が二人、部屋に入って来た。  そして、幸を卑猥(ひわい)な目で舐めるように見る。 「本当に輪姦(まわ)してもいいんですか?」  男の息を飲む気配がした。  もう一人も、幸を見つめて唇を()める。 「ああ。私だけじゃあ物足りなさそうなんでね。エッチが大好きないけない子なんだ。たっぷり可愛がってやってくれ」  男達は幸をまじまじと見る。  二人は、少女のような格好をした少年を抱くのは初めてではなく、その背徳感が性欲にエッセンスを加え、最高の気分になるのを知っている。  それに、今日の玩具は今まで見た中でも一番見た目が良く、男たちはこれ以上ない程の興奮を覚えていた。  二人とも川上の性癖を馬鹿にしているが、こういう時には感謝せざるを得ない。 「じゃあ、遠慮なく」  男はそう言うと、幸に手を伸ばす。  幸が怖くて後退ると、背後に立つ川上に背中が当たった。 「大丈夫。きっと喜んで貰えると思うよ」  川上は後ろから幸を抱きしめると、男たちに見えるようにスカートの裾をたくしあげ、中に手を(すべ)らせた。  一番初めに幸を犯すのは、当然、川上の役目だ。  幸は正面に立つ男に支えられて、立ったまま前傾姿勢を取らされる。  そして、背後に立つ川上は、スカートを捲り上げるとパンティを横にずらし、隙間から幸の後ろにたっぷりのローションを塗ってから、深く突き入れた。 「ああっ」  川上が腰を振ると、幸は声を上げて膝から崩れ落ちそうになった。 「倒れないようにしっかり持っておくんだよ」  言われるままに、幸が腰に手を回すと、男は空いた手でジッパーを下ろし、性器を突き出した。 「舐めてごらん。美味しいよ」 「ああっ」  川上が腰を振るその下で、もう一人の男が、パンティの上から幸の股間を舐める。  幸はとても、男のものを舐めていられる状態ではなかった。 「大人しそうな顔をして、川上先生の言う通りの淫乱(いんらん)だな」  男はそう言いながら、幸に自分のものを突きつけて、早く舐めるようにと指示を出す。  幸は声が出そうになるのを必死に押し殺して、男のものを口に含んだ。 「ああ、口だけでも気持ちいいな」  男はそう言うと、幸が逃げられないように、頭を押さえつける。 「幸ちゃんは慣れてるねえ。そんなに大好きなの?」  男は嘲笑(あざわら)うように告げた。  幸は言い返したい気持ちを堪えて、口淫(こういん)を続ける。  美味しい訳もなければ、そんなものが欲しい筈もない。 「んっ……」 「もっと奥まで咥えてよ」  男はからかうように告げると、(さげす)むように幸を見る。  しかし、幸は命令に従うしかなく、言われるままに喉の奥まで(くわ)え込んだ。 「気持ちいいだろう?」  幸の口を犯している男は、そう言って下卑た笑みを浮かべた。 「川上先生、今回も呼んでいただきありがとうございます」  男が礼を言うのに、川上はニヤリと口元を歪めた。 「エッチな子だからね。きっとこんなプレイも喜んでいると思うよ」  川上は何処まで本気なのか、無責任な事を言いながら、幸の中を掻き回すように腰を振る。  パンティの上から股間を舐め回していた男は、隙間から手を入れて、直接刺激し始めた。 『早くいって』  幸は心の中で願いながら、必死で男に奉仕し続ける。 「堪らねえ。どんだけ淫乱なんだよ」  男は喉の奥を突くように、腰を振り始める。 「んっ」  幸は苦しくて、自然と涙が(あふ)れた。  それを見た男が、からかうように告げる。 「泣くほど美味しかったのかなあ。幸ちゃんエッチ大好きですねえ」  男はそのまま腰を振り続け、しばらくしてから幸の口内に射精すると、吐き出そうとする幸の(あご)を抑える。 「幸ちゃん大好きでしょう? 全部ちゃんと飲み干してね」  命じられるままに、幸は無理やり精液を飲み込んだ。 「いったなら変わってくれよ」  もう一人の男が、待ちきれないと言うように、ズボンのジッパーを下げながら言う。  幸の股間を舐めていただけで欲情したのか、男のものはもう何もしていないのに張り詰めていた。  そうして、二人が位置を交換している間に、川上も限界を迎えた。  川上は幸の中で果てると、体を離しながら男に尋ねる。 「入れてみるか?」  川上に言われて、男はニヤリと笑う。 「先生、いいんですか?」 「幸ちゃんをたっぷり喜ばせてやってくれ」  男たちは中でいくと、今度はそのうちの一人が、幸をベッドに転がした。  そして、パンティを脱がせると、膝の上に幸を乗せて尻に突き入れ、股間を刺激する。 「あああっ」  もう一人の男は、首筋を舐めながら、ワンピースの前ボタンを一つずつ外していく。  男は、幸を抱きしめて、はだけた肌に指を滑らせる。 「すべすべだ」  そう言うと、今度は乳首を刺激しながら、幸の体を舐めまわす。  幸は、男たちに(なぶ)られて声を上げた。 「あああああっ」  一人の男は下から突き上げ、ボタンを外した男は幸に深く口付ける。  しばらくしてから、川上は幸に口付けている男をどかして、自分が幸の口内を犯し始めた。  そうやって、三人は飽きるまで、幸を延々と犯し続けた。

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