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7話 止まれない

 「樹さん…待って…お願い…。」小休止を懇願する絵の言葉を聞いて初めて、樹は我に返りもう2時間も絵を抱いていることに気づく。  絵の白い肌は紅潮し、所々樹の噛み跡で赤くなっている。執拗に責めたのだろう胸の先端は腫れ上がっている。  「…悪い。」初めての男の身体の快さに冷静さを失った自分自身に驚きながら、樹は絵の身体に優しく触れ、労わる。  「樹さん、最初は、男は無理なのかとも思ったんだよ。だからすぐ止めることも考えた。…けど、結構愉しんでくれたみたいだね。」  悪戯に笑う絵の顔が窓から降る月明かりに照らされ、恐ろしく冷たく、そして美しく光る。  瞬間一抹の寂しさを覚えた樹は絵を胸に抱き寄せる。すこし不思議な表情をする絵の頬を右の手の甲で優しく撫でる。と同時に、絵の脱力した肢を両の手で折り曲げると、自身の分身を再び強く捩じ込む。  「んあっ…。」少し掠れた絵の喘ぎが部屋に響く。そのまま何度も何度も、絵に挿入を繰り返す。  「ん…、あっ、いつ、きさん…。もう…ダメ…だめ、壊れちゃう…。」  切ない絵の言葉が樹の理性を取り払う。  絵の身体から一度身を剥がすと、絵は安堵の表情を見せる。  樹はその顔にまた心穏やかではいられなくなり、絵の腰を持ちぐっと前方に折り曲げる。  「樹さん…?どうしたの?え…やっ、だめ…いや…。」絵の緩んだ入り口に熱い舌を這わせ舐め回すと、そのまま舌を挿入する。  「あっ、あん、やだあ…樹さん、樹さん…。」  熱に浮かされたような絵の喘ぎ声に、自身の分身が怒張するのを再び感じる。  足りない。  樹は右手で強く自身の分身を扱き上げながら、絵と共に果てる。    

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